ファースト・キス回ですね。
シュナイゼルからすれば一度したことあるような?と思いますが、それは影武者の方なので本当のファースト・キスです。ついでにプロポーズ回爆誕。シュナイゼルがプロポーズすると当初考えていたのですが、ヒロインからになりました。出会って十二年越しのファースト・キス。心のなかに住んでいる中学生が悶えます。
シュナイゼルの地の文、「もうそれは愛なんよ」な愛に溢れててこんなピュアでいいのか……? よくいるドロドロ鬼畜タイプとすごい虚無タイプのシュナイゼルではなく、比較的ポジティブな理由でヒロインのことが好きっぽいです。
それにしても、ファースト・キス、なんて甘いタイトルなんだろうと思いますが、ストーリーラインを意識するとかなり重要回ですね。
シュナイゼルの本質はここでもエッジが効いています。今日≠維持する。これを原作の彼とは違う人生を歩みながら描くのは難しいと感じていました。愛を費やし、変化するということは成長することを意味します。成長とは将来を期待すること、明日を求めることに繋がります。そこにルルーシュより先に辿り着くのは、アリといえばアリですが彼の認識と行動、他者と社会からはそう見えなければならず、維持に努めなければなりません。ブリタニアの貴族制度を解体するのはルルーシュでなくてはいけないからです。原作沿いを破綻なく進めるために変えてはいけない箇所だからです。
今後、ヒロインとシュナイゼルは舞台の上で演じ続けなくてはなりません。敢えて言及すると、この構図はメタファーで、シェイクスピアのマクベスを意識しています。一卵性双生児のような夫婦として。原作沿いなら、最初から呪いに支配されている人と最後に呪いに支配される人の鏡合わせになるように構成しています。(このあたりルルーシュのゼロレクに通じるものがありますが、社会を維持するために死ねないのは、一過性の死で償うよりも苦しいと思いますよ。)ヒロインの存在する世界では、ルルーシュのゼロレクは償いではなく死に逃げのような扱いになると予言しておきます。その後の世界を誰が責任持つんだ(十年、二十年の単位ではない)、という話になるのと、超合衆国は瓦解するのがリアル路線でしょう。スザクが生存しているうちはなんとかなるとしても。ゼロがいて、ルルーシュを知る世代のうちはどうにかなっても、いずれ強い国粋主義に帰属してしまうと考えています。人間はなかなか変わらず、文明の再生産に留まる。
復活のルルーシュの世界線はこの問題をルルーシュがL.L.になることで解決していますが、原作沿い(アニメ)ですからね…。ギアスの呪いでシャーリーが結果として死に、彼女の言葉からギアスを昇華させていく価値観を見出すのが原作の優れた点です。そしてシャーリーの死があってこそ、ギアス嚮団を壊滅させるストーリーラインがある。劇場版は描写不足。後発のロスストはいくらでも補正可能なのと、当時作品に携わり制作している人のスピリッツというところで原作が原液なので、そこを重視したいですね。
一方で原作沿いの問題点は、主軸であるルルーシュとの接点が初期段階で殆どないだろうというところ。女王って忙しいんですよ(年間公務数数百件以上)
ですがそこはなんとかなるだろうと未来の私に託します。