「ということで、お送りしました『第一回、夏の花で愛しいあの人に想いを伝えよう選手権』いかがだったでしょうか。」

「いやー、緊張したね。」
「ヤバかったね。」

「俺は、メンバーの真剣な告白を見るのが新鮮だった。」
「初めて見るもんね。」

 そう話すニノと潤くんに大きく頷く残りのメンバー。

「でさ、あい、告白される側としてはどうだったの?」

 翔ちゃんが私に話題を寄こす。私は一歩前に出て、ずっと言いたかったことを口にすることにした。

「みんなが格好良くてドキドキするとか、素敵すぎてキュンとしたとかはもう皆さん分かってるからいいんだけど。」
「そんな褒めてもらわなくていいけど。笑」

「自分の出番の時、緊張するとか言ってたよね?」

 そう言ってゆっくりとみんなを見回す。何人かは私が何を言いたいのか気付いたようで、吹き出しそうなのを堪えている。

「私は、5回分緊張したんだからね。5倍よ、5倍!」

はっはっは!!!!!

 たまらないという風に笑い出したみんなと共に私も吹き出す。

「確かに5倍だわ。」
「それだけ主張させてもらいます。笑」

 ふふと笑って一歩下がると、頭の上にぽんと乗せられた温もり。

「あい、頑張ったね。」
「ありがとう。」

 スタジオに柔らかい空気が流れたその時、ニノが何かに気付いたように呟いた。

「あれ、この企画、第一回ってことは二回目もあったりするの?」

 その言葉に、スタッフさんが意地悪そうな顔で笑うのがあちこちで見えた。

「いや、俺はもうやらないよ。」
「俺だってヤダ。」
「ホント勘弁してください。」

 心底へこんでいる翔くんの姿にみんなで笑いながら、終わりのトークが始まる。

「次回はどんな企画が待っているのでしょうか。」
「お手柔らかにお願いします!」

「本日は、『夏の花で愛しいあの人に想いを伝えよう選手権』をお送りしました。」
「それでは、また来週ー!」
「バイバーイ!」

 みんなでカメラに手を振った後、「翔ちゃん、わざと『第一回』抜かしたー!」とお腹を抱えて笑うニノの姿が、別のカメラからしっかりと映されていたのを知るまで、あと数日。

 そして私がみんなから貰った花束を、ドライフラワーのブーケにして持ち歩いていることが知られるまで、あと数ヶ月。

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