「あー、旨かった! もう、俺お腹ぱんぱん!」
そう言いながら砂浜に寝転がる相葉ちゃんの横に、あいが座り込む。
「もー、相葉ちゃん食べ過ぎだって。」
「だって肉奉行がどんどん焼いてくれるから、食べないとと思って。」
「誰が肉奉行だよ。動けなくなるまで食うんじゃねぇ。」
口ではそんな風に言うけれど、松潤が相葉ちゃんに投げかけるのは優しい瞳だった。
ゆったりと流れる時間が心を穏やかにしてくれる。
「それにしても、のんびりとした日だったね。」
ニノがあいの膝を枕にして寝転ぶ。
あいも慣れたもので、ニノが寝やすいように体勢を変えている。
「あー、ニノだけずりぃ! 俺も俺も。」
「はい、ダメ−! 相葉さんはリーダーの膝枕で我慢しな。」
相葉ちゃんの隣に座った智くんの方を見ながらニノがニヤリと笑って言う。
「やだよ。男に膝枕なんてしたくねぇ。」
「そりゃそうだ。じゃ、誰ならいいの?」
寝転ぶニノの側に腰掛けて俺が聞くと、
「ん? あい。」
「おいおい、あい大人気だな。」
リーダーの横に座った松潤が笑いながら言った。
「今さらじゃない?」
「ね。」
「ほら見て。夕焼けだー!」
あいの声に俺たちは顔を向ける。海岸線に沈んでいく太陽に照らされながら今日一日のことを想った。
「今日楽しかったね。」
「うん。」
「お腹いっぱい食べられたし。」
「うん。」
「なんか夏を満喫したよな。」
「うん。」
「釣りもしたかったね、リーダー。」
「それだけが心残りだわ。」
「そこは『うん』じゃないんだ。笑」
こうやって笑い合えること、隣にいられること。
当たり前じゃないって知っているからこそ大切にしたい時間。
「でも、こうやってると思い出さない?」
「あー、あれね。」
「「「「「「俺の千葉」」」」」」
見事にハモったフレーズに爆笑する。
「相葉くん、今日はみんなで曲聞かないの? 笑」
「イヤホンが6個あるの、見つかんなかったの。」
「あったらやるつもりだったんだ。 笑」
「でも、これはあるよ。お願いしまーす。」
ニノの声で空に咲く大輪の花。腹の底へと響く音が夏だと主張する。
そっとみんなの方を見ると、目をキラキラさせて花火を見るあいが目に飛び込んできた。
「綺麗だね。」
「花火見ると、夏って感じ。」
「いい思い出ができたね。」
「うん!」
とびきりの笑顔を浮かべた君に、メンバーの顔が優しくなる。
東京へ戻ると、また忙しい日常に戻る。ほんの束の間だけど、気持ちが柔らかくなるこんな時間を過ごせたことに感謝した。
「じゃ、英気も養ったことだし、ツアーに向けて頑張りますか!」
「だね。みんなに会えるの楽しみ!」
同じ思い出を重ねた大切な夏の一日。
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