今日俺たちはレギュラー番組の特別編ということで、東京からほど近い無人島へやってきた。
 撮影とは言っても、みんなでわいわいバーベキューをしているところを撮るもので、俺たちの普段の感じを出して欲しいと言われている。
 だからなのか、みんないつもよりリラックスして流れる空気も柔らかい。

「そっち、パラソル立った?」
「ばっちり! バーベキューの準備始める?」

「うーん、準備だけしとくか。」
「オッケ。って、大野さん!?」

 後ろを振り返るとあいと向かい合って目をつむっている智くん。今にも顔が重なりそうな距離に驚いていると、

「翔ちゃん、日焼け止め塗ってるだけだから。笑」
「えー、翔ちゃん、今やらしいこと考えたでしょ? ひゃはは。」

「考えてねぇよ!」
「翔くん、焦りすぎだから。笑 もしそんなことになったらニノが止めてるでしょ?」

「まぁ、あいの唇は守らないとね。なんたってアイドルだから。笑」
 そんなことを言い合っていたら、日焼け止めを塗り終わった智くんとあいがやってきた。

「そんなこと言って、みんなだってアイドルのくせにキスしまくってるじゃん。竜平さんとか、健くんとか。笑」
「翔ちゃん、キス率高いよね。……で、誰の唇が一番柔らかかった?」

「そりゃ、健くんのが……って言わせんじゃねぇよ!」
「そうなんだ。翔ちゃん、俺も試してみる?ふふ。」
「翔さんの唇が狙われてますよ−!」

 馬鹿なことばっかり言いながらも手はしっかりと動かしていて、今日のメイン会場が出来上がる。

「ってか、こんなぐだぐだなところばっかりの撮影で大丈夫なの?」

 苦笑しながら松潤がスタッフに確認すると、笑いをかみ殺しながら両手で○を作って返してくれた。

「オッケー出たことだし、思いっきり楽しみますか!」
「賛成! ねぇ、肉焼こうよ。肉、肉。」
「の前に火だろ。ちょっと落ち着きなさいよ。」

 軍手をはいたニノが炭を並べ始める。そこに着火剤など、黙々と準備する松潤。

「おー、今日は末っ子たちが働くねぇ。」

 周りを見ると、あいも野菜を切り始めている。

「おじさんチームは見学でいいんじゃない?」
「お兄さんチームね。智くん。」

「リーダー、おじさんって自分で言っちゃったよ。笑」
「何言ってんの、相葉くんもこっちチームよ。」

「え? 俺おじさんチームの仲間入り?」
「だから、お兄さんチームな。笑」

「そこー! おじさんでもお兄さんでもいいから働きなさい!」
「そうだそうだ!」
「働かざる者、食うべからずってね。」

 年下三人に突っ込まれてあたふたと動き出す俺たち。
 こんな、なんてことない日常に幸せを感じた。

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