幸せの形



「今日の撮影、超楽しみ!」

 腕をブンブンと回しながら言う相葉くんを、みんなが笑いながら見つめる。口には出さないものの、気持ちは同じだろう。

 今日最後のお仕事は、アルコール飲料のCM撮影。メンバーで忘年会の準備をしている最中という設定になっている。60秒という長い尺のものも作られるとのことだ。監督から私たちが指示されたのは主に二つ。美味しそうに飲んでください。そして、楽しそうに過ごしてください。というものだ。多くがアドリブに任された撮影。しかもみんなでわいわい騒ぐと言えば、私たち嵐が得意とするジャンル。相葉くんのテンションが上がるのも無理はない。

「お仕事でお酒が飲めるんだからありがたいよね」

 少し斜め上のことを言っているのはニノ。お酒を飲むのが好きな彼も、今日の撮影を楽しみにしているようで、「何缶開けられるか挑戦しよ」なんて言っている。

「あい、料理、何作る?」

 現場に用意された材料を見ながら声をかけてきたのは潤くんだ。

「みんなで作れるものがいいよね? 種類があれば、そんなに量はいらないかな」

 側へ行き、一緒に思案する。軽く話しながら、メニューごとに二人で材料を分けた。

「うちの料理コンビはよく働くねー」
「ホント、いい子に育って……」

 ありもしないハンカチで涙を拭う振りをする智くんと、背中に手を当てて慰める風を装う翔くん。

「今日は、全員で料理するんだよ!」

 素早い潤くんのツッコミに、「えっ?」「まぁ」とお約束のような反応を見せていた。

「ここからカメラ回しとけば良かったなぁ」

 という監督の一言に、私たちは吹き出してスタンバイ位置についた。 

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