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5月7日 午後 〇時〇分
ある一人の女性警察官が殉職した。

据わった目が捉えたのは下校中の小学生で、男は右手に持った鈍い光を放つナイフをそちらへと向けた。
下校を見守っていた女性警察官はその凶刃から子どもたちを守るため身を呈して制圧し、その際に負った刺傷が原因で世を去った。

後に犯人は取り調べで

仕事に行きたくなかった。仕事をせねば生きられない世の中が嫌だった。無断欠勤を咎める電話があった。

“誰でも良かった。"

そう、理不尽極まりない動機を話した。



────…


職務は全うした。
しかし人生とはこうも呆気ないものなのか。

手で押えるのが無意味な程ドクドクと溢れ出る血液に命の終わりを感じながら、みょうじ なまえは嘆息し目を閉じた。

彼女が最期に見たのは憎らしい程に雲ひとつない美しい青空だった。