『終章』

苦渋に満ちた表情で

私からの解放を請ふやうな


貴方のしなやかな十本の指が

奏でる、フォービィト

鍵盤の上を自由に舞いながら

いつも背中で泣いている


その手をそのまま私の首にかけ

ただゆっくりとしめるだけでいい

枯渇しそうな才能や

絶えることなき中傷に

とどめを。

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