『花葬の跡』



言葉が頭の中で次々と浮かび
文章をかたどり始める
感じたり想ったりした事の羅列に過ぎない
文字に起こそうとすると
一瞬にして何もかもが消えるのだから
最初からそれらに意味なんて何もなかった
残るモノがあるとしたなら
フル稼働していたであろうあたしの骸
そんな風に葬り去るつもりなどなかったのに
あたし達はいつも何かを押し殺してゆくのだ
感情も関係も愛も何もかも全て花葬してしまおう
いっそその方が楽になれる
楽な事ほど難しくて下らなくて無価値で愛おしい


眼は、何を見ていただろうか
ウッカリ陥ってしまった虚空であったり
ありもしない永遠という虚像
昔あたしを傷つけた人々に
何の感情も湧いてこない
気にすることすらもない

全ては
花葬の跡に在るのだった
在り続けてゆくのだから

骸だけは無くしてはならないと。


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