『子宮』


女には
子宮に宿る本能がある
隠した牙も本性も
そこには全てが内包されており
私という名の人格が
形成されているらしい

思考も感情も
子宮から産み落とされる
どろどろしたまま
産声をあげると
目を細めた人々の目に触れる

泣くのが仕事
育ってゆくためには
母をも食す


産み落とされた瞬間に
定められた場所へと放たれる存在
行先は何故そこで決まるのか

存在意義などという過干渉は
常に付いて回るわけだが
いつしかそれにも慣れてゆくだろう



私は
子宮という名の本能を司る
神を宿したまま
臨月の腹を持て余し続け
現世で
しばし何を語ろうか

誰も耳を傾けなどしないというのに


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