王都はひとつ、かがり火は燃え
われわれの行く末には多大な幸福と名誉があり、それらは神の介在しない大気をおしつつむ香気や光というものにすがたを変えてわれわれの目の前にあまさずかたちを見せているのではないかと、ベディヴィエールは、となりの馬上に揺られている青年の瞳がまっすぐと空に遠く視線をのばしているにもかかわらず、それらとどこかはろばろの地の果てで語らっているかのようなきびしさを見せるたびに、深く充足を感じながら心裡にささやいた。半歩ずつ追い抜いたり、遅れたりする二頭の馬の歩みを軽快なままにとどめおいて、かれらが二人ともない、野営の火をのこして、ウェールズの国境近くにある古道をすすみ、領地のひとつから帰ってきたときは、すでに夕暮れになっていた。雨はやんで、地面はぬかるんでいた。かたむいた光が広い畑にさしかかって、今は頭の覆いをとりはらっている青年の、ベディヴィエールとは異なる色につやめいている髪色を鏡のように映し、そのためか、さやにおさめられた金色と銀色の剣は黄昏におだやかにうなだれて、青年の剣帯におとなしげにくるまって眠っていた。ベディヴィエールがとなりで手綱をたぐる人のほうへふたたびおだやかに顔を向けると、これもまた、じっとみじろいだかのような、静かなあいさつ、無礼へのささたる容認、かすかな会釈がかえった。たった今、騎士はこの場にベディヴィエールひとりだった。古道の端に茶色くしなびていくアスターの花に、雲海のふくらむようにしてかぶさりながらヘリアンサスが咲きはじめていた。かわいて白くなった泥をわずかにそのすそにえがいたままでいる星月夜の青い装束が、小川に落ちた夏の葉の流れるように収穫の麦畑を通りすぎた。つい先ほどまで恐ろしい黒い獣の正面に立ち、それをふたつに切りわけたばかりだというのに、ベディヴィエールの慕う青年――アーサー王の瞳は波ひとつなく白ばえのように澄みうるんで、いまだ雄渾な少年の苛烈をかたどったままの面ざしはとろりとした耕地のさなかにだんだんとやわらかくなってくるようだった。ベディヴィエールは青年のその顔だちを横目に見ながら、数日前、辺境から息せき切ってやってきた使者がいきおいあまって城のなかにまで馬を乗りいれてしまったとき、その場にこの王がいたことは辺境の領主にとって幸運だっただろうことを思いかえした。ただごとでないさわぎに声を乱すこともなく落ちつきはらって王を見あげたギネヴィア妃と円卓からゆっくりと立ち上がったアーサー王の、かがやかんばかりの少年少女のありさまは、使者の肝をそっとしばりつけてなだめたらしい、その使者が書痙のようにふるえていた自分の手をおさえて小さな声であいさつをつらねた書状を読みあげることには「春に生まれた仔馬がつぎつぎと森の獣にくわれ、誇りある国境をゆうに制するわが兵であっても手に負えません」と、切望と忸怩するにたえないというほどの願いがしんとした広間に長きにわたってひびきわたり、それを聞き終えた王は空席の多い円卓を見回して、ついでベディヴィエールに目をとめて「私が出よう」と静かな声で言った。ベディヴィエールは従僕が書きつけた書状をいそいでふところにしまい飛ぶように領地へと帰った使者を見送ってこうべを垂れたが、パロミデス卿はおらずガウェインやランスロットという名だたる騎士が長い冒険で不在であるなかで、アーサー王なら一人でも成しとげたであろうこの小さな冒険に、しかし、そのときまさに彼の鎧を取りしきりしつらえようとしていたベディヴィエールのほうを見て、すこし考えるそぶりをしてから、「貴殿もともに来い」と彼が命じたときの高揚が、若き日のベディヴィエールのこころをもう一度つよく呼びさまし、熱くしたことはまちがいなかった。彼らがアグラヴェインと若い騎士たちに城を任せて辺境に向かい、涙を流さんばかり感動しきった領主の歓待を受けて一晩眠ったあと、まだ朝のかすみが残っている森に足を踏み入れれば、獣の巣は長い書状に書きつけてあったとおり城の背後に寝そべる巨大な深い樹々の奥にあって、アーサーとベディヴィエールが馬をおりてようやく森に食いものにされることをまぬかれるといったありさまで、ベディヴィエールは思わず「荒蕪の森はよい要塞といえど、こうなってしまうとなかなか獣のはらのうちというここちもします」と、口走った。アーサーはベディヴィエールのほほに流れるひとすじの汗を見てほほえみのひびきをふくんだ短い息をついて「されば、ひとときのまに終わらせるものだ。そのために私と卿がきた」と言った。
「そのとおりです」とベディヴィエールはこたえた。彼の王の言うことが当座の行方にたがうことはなかった。とりわけ剣を手にした彼の言うことは。動物という動物の背すじをわがものにする怒りの咆哮が泥をまき散らしながら森を駆けると恐怖の兆候がベディヴィエールの肌を冬風のようにするどくよぎり、そのたびに、彼は子供の鼓舞のように片足で地面を踏んでぐっとこらえた。ベディヴィエールは小さな獣を多く斬りその血で彼の王の道をならしてすすんだ。やがてあらわれた獣の末路といえば金色の剣のきらめきの前にはあえなく空疎で、今になり特筆するべくもない。ただ、たしかであるのは、あざやかなつぎはぎの田園を見おろし、点々と石を置いたような農家をながめ、ふと風にふかれるままに糸杉の木を見あげて目を細めている青年の眼ざしは森の中にいたときとそう変わらないということだった。赤黒い獣の血をあびた外套をちいさく折りまとめて鞍の後ろに積んだ彼らの帰路は行きと同じくひっそりとした貝のようにおだやかで、寂寥たる夕暮れのように退屈だった。勇壮な冒険の旅に出かけているだろうガウェイン卿やランスロット卿のことを想像するに、彼らにもこのような詩にもなりそうにない冴えわたって透きとおるまばゆい道ゆきがあたえられているだろうかとおもんみると、しかしおそらくは、またちがった幸福の味を楽しんでいるにちがいないと思われるのだった。凍てつく冬の夜のような威光をやどした瞳に身と心のすべてを寄せて、粛として地にのばされる神の同情に似た手に自分の剣をゆだねたときにわきあがる憐憫のようなしみじみとした誇りは、王のとなりにあるときばかりいっそう祝福され、調和がとれていた。
古道が街道にかわるまではまだいくばくかの距離があった。そのうちに、この黄金の景色が消え失せてしまう気配である、夜がねじを巻きはじめたあかしの涼しい風が子供を寝かしつける母親の仕草のようにあたりの麦穂をなでていくようになった。二頭の馬は足音をだんだんと絶え間なくひびかせて、街道へとつづく木立のなかにふたつの影をもぐりこませた。木立の中を馬が駆けて夕日を透いて青くとうめいに光る葉のこすれあう音が一面に波立って、しなやかな獣のからだが無数の細い柱のように立つ木々のあいだから差している光の薄い膜をひとつひとつやぶっていった。葉と光のかさなりあう時雨がふりそそぐと、青年の熱もつ荒い黄金色の髪は乳酪の精粋の色になり、またベディヴィエールのゆたかな髪の尾も清らかな灰色にかがやいて、うすぼんやりとした夕刻に青い衣だけが鮮烈だった。
やがて、馬は巨大な樫の木がしめす岐路にたどりついた。樫の木のそばの、落ち窪んで短い草がはえているだけのところに長い年月がたって樹皮も黒くなった切り株がいくつもあるそのひとつに農夫がじっと座っている。農夫は野ウサギをたばねたものを地面におき、犬をもたぬ慣れない狩りへの充足と苦労とにひと息をついているといったさまではあったが、彼は馬のひづめの音をききわけたらしい野生の動物のように耳をそばだてて顔を上げ、ふたりの若者が馬にのって古道を歩いてくるのを見ると、はねおきるように立ちあがった。農夫は目をみはり、食いいるように青の戦装束を凝視した。ベディヴィエールはすぐに気がついて「王」と小声で主人を呼んだ。彼はうなずいた。ふたりとも剣のつかに手をかけたり、せいて馬を走らせるようなことはしなかった。
農夫は自分からこちらに近づいてきて、感激のあまり身をふるわせてひざをつき、まるで生き別れた子供か愛するものに再会したときのように青い衣に接吻せんいきおいだった。のちにわかることだが、それはあながちおおきくはずれた目算というわけではなかった。農夫はたどたどしい感謝の聖句を稲妻のようにひとしきり言い立てたあと、アーサーをまっすぐと見あげて「騎士殿、いいえ、きっと伯爵さまでいらっしゃるでしょうお方、どうぞこの幸運をお耳にいれることをおゆるしください」と言った。ベディヴィエールは下馬して王に手をさし出したが、彼はちいさく首を横にふった。彼はみずから馬をおりて剣をかくし、すそをはらい、足をひいて敬意をしめす立ち姿をつくろうと「聞こう」と軽くやわらかな声でこたえた。農夫は目をきらきらかがやかせて、まずベディヴィエールを見、それからアーサーのほうにからだ全部を向けた。
「このあたり、小さな農村がありますが、ずっと昔は戦場でした。国の境もなく、戦士もおらず、やってくるサクソンに好き放題に荒らされて、おそろしい子供時代を過ごしたもんです。それを、見たこともない軍旗のかたがたがやってきて、まず陣をつくり、それから幾夜もかがり火の絶えない日がつづいたあと、とんでもない音をあげて戦がはじまりました。俺は村の女と子供たちをかくまった蔵に身をひそめていましたが、金色の光がびゅうと空を斬るのを目にしたことは今でもおぼえているんです。そのとき、いちばん前に立つのはまさにあなたさまでした。あなたがたは勝ち、そして森の城に豪傑の領主さまをおいていってくだすった。そのときから、ここら一帯の砂金のような景色は絶えたことがありません。それで、いいえ、ちがうんです、俺がこうして旦那らの旅をとめてしまったのは、そうではなく……そう、そうです。そのときあなたさまが捨てていったその青い布を女房はたいそう気に入りまして、白色の花嫁衣装よりも青い布のほうにばかり針をさしておりました。りっぱな美しい青い布をかづいた女房と俺たちはいっとうの祝言をあげました。めざましい青色と花嫁衣装ですから、村一番の儀式だったにちがいありません。いずれ女房は病に死にましたが布は赤ん坊のおくるみにしたのです。十年も前の話です。忘れていらっしゃることでしょう。いえ、もしかすれば、若いお方、昔はあなたの父殿がいらっしって、そのお方の戦装束であったのかもしれません。ともかく、まさにその青のお着物です。それを身につけて戦場の頭を走っていた将軍さまのおかげで、俺の子供は生きて育つことができたんです。こんな陰気な丘でなれないウサギを狩っていましたら、忘れもしない色が横切るじゃあないですか。よかった、ああ、よかった。これで心おきなく暮らせるってもんです……」
王はだまってきいていた。ベディヴィエールは同じく妃をむかえた青年のこころの痛ましさを思ったが、そうではないらしい。「覚えている」と、わずかに途切れた風の音に耳をすませていなければ聞こえなかったであろうごくちいさなささやき声が落ちた。かすかに首をかたむけてやわげな表情で農夫の告白に聴きいっているアーサーの横顔は真白く、情熱も冷徹も知りえていない廉直のこころを映しだしているように見えた。
「よく話してくれた」とアーサーは言い、農夫の手をにぎった。
農夫は首をこわばらせて喜びにふるえのぼせた大声をはりあげて、「そのうち俺の息子も兵士にやります。戦に出て、あの将軍さまのお役に立つようにって言いきかせて育てたんですから」と言い、信徒のまなざしにも似てアーサーを見上げようと今にも膝を折るかのように身をかがめた。その様子とは反対に、アーサーは低いささやき声を落としながら、農夫の手を握る指に力をこめていった。黒い革の手套が力によじれてかすかな悲鳴をあげた。
「……戦はもうない。戦は、私で終いになる。この土地も貧しいが、いずれゆたかになる。麦の畑も、もっと人手がいるほどになる。だれも、飢えなくなる。貴殿の子も、貴殿の子の妻も、その子も、その孫も……」
青い装束が、静まりかえった彼のありさまに寄りそうようにひっそりと地面に垂れさがった。木立の樹々が風にわなないて王の声をかき消すように揺れた。しかし、そのことばの一言一句は朝のしじまに落涙する雨粒のひとつひとつよりもしっかりとした確固たる輪郭をもってベディヴィエールの耳もとにはっきりときこえてきた。赤く灼ける魂のうちにひそんでいる身を切るようなきびしい凛烈がひびくと、農夫はおどろいて、今にも案内の大役をおおせつかるのだという気負いのにじむ声で言いながら、うつむいてしまった青年の顔をのぞきこんだ。
「そんなに頭を下げんでください。伯爵さま。祈っていらっしゃるんで? 教会なら村のはずれにこぢんまりしたのがひとつありますよ。俺の子が案内してくれるはずです」
アーサーは農夫が彼の顔をのぞきこむまで、彼の声がどんなに低く表情がどんなに悲しげであったかわからずにいて、はっとしてまばたきをした。彼の愛馬が鼻を鳴らして彼のそばに太い首をすり寄せた。それで、アーサーは顔をあげて微笑を口端にのせて「いや、必要ない。動揺させてすまなかった。それで、その布はどうした」と、農夫をなだめるように言った。
すると、今まで敬意をあらわにしながら街の大人を見やる子供のような好奇心と敬意とで無邪気に語らっていた男の顔が、かくしていた罪をあばかれた信徒のようにさっとあおざめた。アーサーの問いは、いつもはりつめている彼のことばにしてはやさしかったが、ベディヴィエールには、興奮して赤く染まっていた男の顔から血というものがとつぜん消え失せて、からだの下のほうへと鉛のように落ち溜まり、ほかのだれでもない農夫自身が鉄よりも重い枷をおのれにつないだのが見てとれた。農夫はアーサーの手をふり払い、肺の音がきこえるほど大きくぜいと息を吸って口をぽっかりとあけたが、すぐに肩をうなだれた。
「売りました! 売りました……陸から来たという商人に……おゆるしください、りっぱな旦那さま、騎士どの、あなたがあのアーサー王の騎士であるといわれても不思議には思いません。とうてい思われません……。すばらしい剣をさげたあなたさま、かの王さまの偉大な護国の青を売りわたしたこと、どうかおゆるしください……」
農夫は目を合わせることもできずに下向き、ベディヴィエールをちらと見て助けをこい願うへつらいに眉をゆがめたあと、自分の内心をすっかり見つめたようで、まったく凡夫のおろかしさともいえる、あの良民と衆愚のさかいを細い糸で分断している正直や恭順といったものをめいっぱいにこめて、そう、ひと息に吐き出した。
「おちつきなさい」
ベディヴィエールはふうっとおおきく息をついた。ベディヴィエールは王の名を呼びかけようとしたが、彼がいちども農夫のまちがいを正していないことを思い出して、その内心をおもんぱかるということもできたが今はそれをしないで、ただ口を閉じて、農夫の頭を見おろしている人を見守った。この人のことを知らず地面だけを見ているいかにも哀れっぽい農夫は、彼が彼のことばでていねいに許しを請うている相手が、石造りの橋に咲く野花や沢にしがみつく青い葦をながめるときのように目をすがめていることに気づくことはなく、そして、これからもずっと気づくことはないのだろうと、となりで馬に揺られながら暮照がひたす大地をずっと遠くまでながいあいだじっと眼の下に呼びよせて夜が静かにふけるような深深とした視線をそそいでいたアーサーの横顔がつよい光に焼けたように瞳のうらにのこっている帰路の肖像へさかのぼり、この農夫もまた幸運であろうか、とベディヴィエールはふたたび思いなおした。
「高く売れたか」
とアーサーはやさしくたずねた。
「ええ、はい。……それはもう」
「子の乳は買えたか」
「そればかりでありません! 鹿肉も買えました。大麦も、老いぼれ馬の飼い葉だって、そのとき必要なものはなんだって買えました」
農夫はそろそろと顔をあげた。
「そうか。――殿方よ、その布の持ち主はけっしてそなたを怒ったり、罰したりはしない。そなたの子が病もなく飢えもなく、まっすぐ育つのを望んでいるばかりだ」
「…………」
農夫の目の前に立つ人の表情は影になり、うかがい知ることはできず、黄金に燃える輪郭から砕けてこぼれおちる夕陽とともにふり注ぐ声だけが農夫のまなじりにひりひりとした熱さをもたらした。彼は汗のにじんだ両手を土まみれの服でぬぐい、後ずさった。しっかりと見開かれた農夫の小さな目は暗やみをのぞきこむように深く、瑩然とした白日に焦がすようにくらんでいた。彼が光の正体に気づき、名前をつけるのは、そうはなれた理想ではないようだった。
「……日が落ちます。そろそろ行きましょう」
とベディヴィエールは小声で言った。
「ああ」と、アーサーはこたえて、さっと馬にまたがり農夫に祈りを告げた。「青いおくるみの令息に祝福を」
馬に乗った二人の騎士はふたたび走りはじめ、茫然と立ちすくむ農夫の姿が遠ざかり、木立は城のあるじを知る番人のように門扉をひらいた。ベディヴィエールはすこし馬をはやめてとなりを走るアーサーを見た。彼の表情というもの、半透明にくもった肌のうちに照らされているいろいろのまなざしは王冠と剣との語らいのなかに、そういえば、ずっと変わらずにいたように思われた。ほのかに紅い露をおんだ皮膚の幼さに幸福と名誉をあたえているのは、はたしてだれであったのか、深い森の大樹のうろに横たわる答えは真っ赤に燃えていやしないか。
「またきっと獣があらわれる。私は、そのときもきっと私の誇り高い騎士をつれて、それを斬りにいく。民をおびやかすものをほろぼして、この島からなにもかもいなくなるまで」
「王……」
「獣はなぜ絶えないんだろう」
そう、つぶやいた声はひどく幼い子供のようにも、長い生涯を見つめた老人のようにも聞こえた。
彼をなぐさめたいととっさに思った。が、そのことばが出てこようはずもなかった。となりを歩いていた黒馬の足音はじょじょに早くするどくなり嘆く夜の風のようにベディヴィエールを抜き去るその直前、青いつるばみの瞳をとじた青年が馬のたてがみに顔をふせ、かすかに、弱々しげに頬ずりをするのが見えた。
油のような天つ日に金の穂が白く燃えている炎のなかをわけて去っていく背に、ベディヴィエールは思わず手をのばした。銀色の腕が氷のように夕陽をきりさくきらめきが、まばゆくベディヴィエールの眼を刺した。気がついたときには青い背はすでに遠く、ぽっつりとした問いのささやきだけが街道の褪せた石の上で息絶えていた。ベディヴィエールは短く息を吸ってことばをのみこんで、馬のはらを蹴った。白い都はもうすぐそこだった。
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