モニタリング2
その後、犬に癒されたという妃の元に新たな仕掛け人が登場する。
それは…
「お疲れ様です」
「な、直人さん、お疲れ様です」
モニタリングファミリー、EXILE NAOTO。
妃の尊敬する先輩でもあるNAOTOも一緒に取材をすることに。
「お二人一緒にどうぞ」
「いいですか?すいません」
すると椅子に近づいたNAOTOの後ろで立っていた妃が、NAOTOの座る椅子を引き、先輩の手を煩わすことなくさり気なく気を利かせる。
まるで従者のようだ。
『いつもそうなん?』
『そうですね。大抵、僕が座ろうとすると椅子引いてくれて』
『うわー腹立つ―』
『どこがええんやろなホンマに』
『なんで!?』
そんなNAOTOの為に何でもしそうな程、彼を慕う妃にこの日一番の修羅場に遭遇する。
まずは失礼記者がNAOTOにある質問を。
「ちなみにNAOTOさんの尊敬する強い男って誰ですか?」
「最強で言ったら、孫悟空じゃないですか」
何故か記者の質問にドラゴンボールで答え始めるNAOTO。
するとアホの記者は、
「いや、全然最強じゃないと思います、僕は。
それ言うならルフィの方が絶対強いと思います」
ONEPIECEで反抗。
「漫画史上後にも先にも一番強いのは、絶対孫悟空だと思います」
「いや、絶対ないわ。孫悟空死んでますもん!」
「えっだってルフィ絶対に瞬間移動について来れないですし」
少年ジャンプが大好きな小学生のような争いが。
それは何故かどんどんヒートアップしていく。
一方で妃の方は、引くほど不毛な大人の争いに呆然としている。
そして、
「…妃はどっちが強いと思う?」
何故かこのどうでもいい争いの最終結論を求められた。
「孫悟空が圧倒的に強いです、はい。NAOTOさんの言葉に間違いはありません」
即答だった。
尊敬する先輩の言葉は絶対だというばかりに強い意志がみえる。
そして今まで静かに見守っていただけの妃も、
「先ほど直人さんも仰っていましたが、もしルフィが悟空に攻撃したとしても、悟空は瞬間移動ができるわけですから、いくらゴムで伸ばそうとスピードがあろうと、瞬間移動されて後ろに回さればルフィの分が悪いのは明らかです。
また、一度悟空は死んでいると記者の方は言っていましたが、その死んだ悟空は仲間のおかげで生き返ることができています。つまり、生き返ることができるバックアップが彼にはあるということで、環境的にも強みはあります。
そもそも星を指先一つで破壊するフリーザを倒した地点でもう悟空の方が強いのは当たり前ですし。
以上のことを踏まえると、孫悟空はルフィより強いといえますね」
見事な説明で論破した。
『すごい、論文になっとる!』
『言い返せない』
『ほんとにNAOTOくんが絶対なんだなー』
先輩を思いやる妃が悟空派についたところで、モニタリング終了。
「……え?」
「高峰さん、モニタリングさせていただきました」
「…………え?」
「もしも失礼な記者がいたら注意するのかしないのか、と」
「…直人さんも…?」
「俺も仕掛け人」
「え、え…?」
突然のことにかなりテンパってしまっている。
記者について聞いてみると。
「特に失礼とは感じなかったですけど……ただ、面白い記者さんだなって…」
「というか、すごい漫画知ってるんですね」
「それは直人さんにお勧めされたので」
「俺も驚いたよ、めっちゃ覚えてるじゃんって(笑)
ルフィと悟空の違いを的確に言ってるこの子」
「直人さんに借りた書物は読み込まないと、と思って…」
「もうNAOTOさん信者ですね」
「あ、そうですね、はい…私にとってはそういう存在ですから」
「ありがとね」
「……っ、いえ…そんな…」
ということで高峰妃にとって尊敬する先輩NAOTOは神、ということが分かりました。
『いや、結局主旨ちゃうやんけ!』
『妃ちゃんめっちゃええ子だから、ほんまはNAOTOくんが騙してるんでしょ』
『なんでですか?!』
『いい大人が可愛い子をたぶらかしてる』
『洗脳やな』
『違いますから!』
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