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 と、そこでエレベーターの扉が開く音がした。

 「怪盗キッド!!」
 「見つかっちった」

 スカイデッキに現れたのは、コナンと蘭だった

 「んーじゃ、そろそろ俺はお暇すっかな…」
 「待って。レディースカイ返して、バカ」
 「バカ呼ばわりまでしちゃう?…ま、いいぜ。目当てのモンじゃなかったからな…」

 キッドは、なぜか百合の前に膝をついた。
そのまま彼女の左手をとり、中指に何かをはめる。

 「…本当にどこまで…――」

 ボソッと呟く。そこで手を離してくれるのかと思っていたのに、彼は離してくれない。それどころか――

 「A dream good if you please.」

 なぜか英語でそう言い、百合の左手の甲に、キスを落とした。

 「「!!?」」
 「…What is carried out?(何してるの?)」

 あまりに突然のことに、百合も英語で返してしまった。というより、彼女より蘭とコナンのほうが驚いているようだ。

 「…深い意味なんてねえよ。おい名探偵、お姫様は大切にしろよ?」
 「なっ…キッド!!」
 「そうそう、お嬢さん」
 「へ…私?」
 「そうですよ…あなたは、こちらの姫の言うことを信じて進めばいい。何も疑う必要はありません。この私が保障致します。…それでは、また。輝く宝のある場所で、お会いしましょう」
 「あっ、おい!!待て!」

 ワイヤー銃を天井に撃ち、キッドは颯爽と飛び立っていった。茫然としつつ、頭では冷静に、キッドの告げた英文の意味を反芻していた。

 (…あなたもね、怪盗さん)

 光り輝く満月に、小さく呟いた。



A dream good if you please.――どうか良い夢を。

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