2022/08/16

輪っかのお菓子

「……ドーナツ食べたい」
一人呟いて考えるも、ドーナツを用意出来る人間は今ここに存在しなかった。
頭の中に一人ずつ顔が浮かぶも、ぶっぶーと盛大な音でばってんが浮かぶ。
我慢することは初めから視野にないのだ。
「ヘルトってドーナツ作れるかな……?」
順番に浮かんだ顔ぶれの中で、同じくらいの歳の少年が浮かぶ。
彼は今いるはずで、可能性は彼くらいしかない。
最悪西へ行くことも考えてはいるものの、そこそこに距離があり空腹に耐えられそうになく。
「聞いてみよっと!」
自室から元気よく飛び出す。
丸くて穴の空いた、ふんわりした甘い香りの物体を夢見て。
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