天魔を滅する者


第3話:モフモフが来るようです


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 毎日毎夜の日課。

「あ、あん……はぁぁぁっ!」

 それは互いの性欲解消の為の眠る前に行われるペ○テ○ング大会、恋のABCと昔に言われていたキスと御触りとセ○クスの内のAとBまでシちゃっているのである。

 レンは元男ではあるがユートだけはその感覚が働かず、寧ろ肉体年齢さえもう少し上ならユートの肉棒を受け容れたいとさえ思えた。

 少女としてのレンの意識が虐めを防いでくれていたユートに好意を持ち、それに前世の記憶が混ざった形になるからだ。

 若しも他の男が相手なら今ユートがヤっているク○ニ――膣口から膣の浅い部位、クリ○リスなどを舐める行為には悍ましさすら感じたろう。

 まぁ、意識は兎も角やらしいレンの肉体は悦んでしまったかも知れないが……

「ん、やぁ……」

 最後までヤらないからには絶頂まで導く為には手や舌で性器に触れてやる必要がある。

 チュプチュプと既に愛液で濡れに濡れた膣口をユートの唾液が更に濡らし、ベッドの壁に凭れ掛かってM字開脚をしているレンは涙を浮かべながら甘い吐息を漏らす。

 男だった頃の快楽とは明らかに異なる女の子の快感、それが如何にヤバい気持ち良さかは嫌という程に理解をしていた。

 ガクガクと脚が震える。

 絶頂が近い証拠であるからユートもラストスパートに入った。

「んんっ! ダ、ダメぇっ!」

 続く快感がいよいよせり上がる。

「ひぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああっ!?」

 遂には壁が決壊をしたかの如く押し寄せてくる快感に絶叫をしてしまった。

 だらしなく開いた口から涎を垂らしてアヘ顔を晒したレンは、股間から愛液を垂れ流しながらも快楽に括約筋が弛んだのか小水を噴き出していてシーツも敷き布団もベチャベチャ。

 毎夜がこれだから朝から敷き布団もシーツも、洗って干して新しい物に替えなければならない。

 そういった家事はレンが若奥様みたいな体にてやってくれている……とはいっても半分はレン自身に責任が有るのだけど。

「じゃあ、次はレンの番……と言いたいけど限界みたいだから勝手にヤらせて貰うぞ」

 ユートはレンの服を剥ぎ取ると豊満に育っているおっぱい、その双丘の狭間に自身の肉体を挟み込んで扱き始めた。

 レンの肢体を濡らす汗が潤滑剤代わりになり、ユートの肉棒はレンのおっぱいに挟まれた状態で上下に動かされる。

 ちいさな水音を響かせながら何度も何度も腰をピストンさせていく。

 ジュプジュプジュプジュプ!

 レンのおっぱいを膣内に準えてユートは腰を振っていた。

「……んっ!」

 気絶したレンだったけど時々呻く。

 そして柔かなおっぱいに刺激されたユートは、尿道を駆け抜けるナニかを感じた。

「レン、イクぞ!」

 ドピュルルルッ! ドピューッ!

 相変わらず一発一発の量が凄まじい射精によりレンの顔を白く染め上げる。

 ドロッとした真白の粘液が顔を伝いポタポタと身体に滴り落ち、おっぱいにも充分過ぎる量が掛かってしまっていた。

 ユートの性欲からしたら一発くらい射精をしても全く足りないが、挿入はまだ早いし何よりレンが気絶していては別の意味で物足りない。

「何なら尻の処女を戴いてやろうか」

 物騒な事を宣いながらもレンを抱えてベッドへと横たわらせ、ユート自身もランプの火を消してからレンの温かな肢体を抱き枕に眠る。

 そして早朝は目覚めたレンが日課のオナニーでその日が始まった。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 レンは汚れた布団とシーツ、下着などを洗ってから調合によるポーション製作に入る。

 ユートから視ても悪くない出来だと言われて、必要だという事もあって造っていた。



【名前】レン
【種族】天人族
【職業】ユートの愛人 森の住人
【年齢】10歳

HP:60/60
MP:150/150

STR:4
VIT:5
DEX:7
AGI:5
INT:500
MGC:300
CHA:20
LUK:4

【スキル】
創造魔法:LV4
狙撃LV2

ストレージLV―
生活魔法LV9
鑑定LV8

魔法:光LV3
魔法:火LV3
魔法:水LV5
魔法:風LV3
魔法:土LV5

警戒LV5
探知LV5
隠身LV3
料理LV6
農業LV4
採取LV4

耐性:空腹LV3
耐性:疲労LV3
耐性:苦痛LV3

淫乱LV5
巨乳LV1

魔法属性適性:全属性LV3



 何故か淫乱なんてスキルを得ていて可成り驚いたのだが、ユートにも絶倫なんてスキルが生えていたからおかしくは無いのかも知れない。

 それに精神的には通算で四六歳くらいであるとはいえ、肉体年齢はまだ一〇歳の少女に過ぎないのに男との性なる触れ合いに悦びを見出だしている時点でド淫乱であったと云う。

 更には巨乳。

 孤児院の粗末な食事から可成りの改善が成されており、栄養サプリメントをも服用していたからか劇的な巨乳になっていたレンだけど、まさかのスキル扱いだとは思いもしなかった。

 森に住んでいるからか『森の住人』なんてのが職業として付いている。

 『ユートの愛人』という職業は、ユート本人から別の世界に沢山の囲った女性が居るとは聞いていたし正妻ではないのはまだ良いのだけど、それでも側室ではなく愛人という扱いだとは……

 とはいえ、最後まではヤっていないのに側室というのも図々しいか……とは思った。

 ユートなら受け容れられるけど、それは女の子な自分の意識からしての話であって処女を散らすのは普通に怖い。

 それを考えたらすぐには頷けなかったのもあったけど、年齢が年齢だからユートの方で遠慮をしているのも理解をしていた。

 仮令、中身が四十路を既に半ばを越えていようと肉体は一〇歳に違いないからだ。

 まぁ、ガツガツとしていて行き成り奪われないのはレンとしても有り難かった……というよりは、レンが毎朝ヤっている日課は兎も角として毎晩の日課となる御触り大会で盛り上がって最後まで、そうならないのが不思議でしかない。

「据え膳だと思うんだけどな〜」

 無論、奪われたいとか思っている訳では……

「もっと強引に来るべきじゃない?」

 無い筈だけど?

 レンの下着は創造魔法で構築している。

 エロい妄想を全力全開手加減無しで思い浮かべながら構築、それは立派な勝負下着というヤる為にだけ着ける――正しくユートに初めてを奪って貰う為の下着であったと云う。

「……ふ、封印! こんなの私にはまだ早いよ!」

 姿見の鏡で全身を見たレンは真っ赤になりながら封印を決断した。

「けど……一回くらいなら」

 姿見に映る自分に興奮をしてしまったからか、レンは右手を下半身へと移動させるとクチュリ……既に濡れそぼった割れ目を下着越しになぞる。

「んんっっ!?」

 電流でも流れたかの如く奔る快感。

 トロンと蕩けた表情をした自分自身に手前味噌ながら『可愛い』と更に興奮、エロ妄想全開にて創った下着を身に纏うエロい表情の美少女を前にして、オッサンの意識が俄に覚醒をしたらしくて股間をなぞる指先が激しさを増す。

「は、あ、ああ……あん! ひぁ……」

 左手で巨乳と化したおっぱいを揉みしだいて、ピンと張った乳首を摘まんで擦った。

「くふぅ……」

 元々が服に乳首が擦れて痛いと感じたのだが、こうして愛撫すれば気持ち良くなる。

 だけど最近はいまいち。

 ユートからの愛撫を知ってしまったからには、あの痒い所に手が届く攻めの愛撫はレンでは知り得ない快感を与えてくれた。

「んんっ! は、ああ……」

 いっそ処女膜を貫きたくなるくらいもどかしさを感じるが、それはユートの為に確りと残しておかないといけない。

 ショーツを僅かに捲り、膜の在るギリギリまで指を膣内へと侵入させて内部の襞を愛液の潤滑剤を使って擦るレン。

「あ、ああ……んっ! ユート、ユートのが私の中にキてるよぉぉぉぉぉっ!」

 専らレンはユートをオカズにしてオナニーをしており、この場に本人が居ないのを良い事に様々なシチュエーションを妄想していた。

 御気に入りのシチュエーションは四つん這いにさせられ、背後から強引に処女を奪われるというレ○プによるものだ。

 勿論、ユートなら未だしも他の男からレ○プをされたら吐き気すら催すだろうが……

 今回は勝負下着を着用しての行為である為に、折角だから初夜をイメージしている。

 結婚して初めての夜に初めてを貫かれたというのが、或いは記憶を持たなかった頃のレンが懐いていた夢だったのかも知れない。

 相手がユートなのも虐めから救ってくれていたユートにレンが惹かれていたからか。

「くふぅ……あ、ふぅ……ダ……メぇ……」

 徐々に絶頂が近付くのか涙を浮かべながら喘ぎ声を漏らし、既に新品だった勝負下着もショーツは愛液でベタベタとなっていたし、ブラジャーも汗を大量に吸ってしまっていて左側の肩紐が肩から外れて左胸が露わとなっている。

「あ、あ、あ、ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 絶頂してしまうと声にはならない絶叫を上げるくらい良くなるらしい。

 グタリと肢体を投げ出して倦怠感に包まれながら一眠り、目が覚めたら何故か毛布が掛けられていた上に完全にマッパだった。

 メモを発見。

『取り敢えず寝るなら汗を流して寝巻きに着替えるか、若しくはせめて濡れた物は脱いで寝るべきだと思うぞ ユート』

 羞恥心で顔から火を噴きそうだった。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 夕方になる前にレンの探知スキルには動体反応が出る。

「何だろう?」

 侵入者という事になるが……

「魔物避けや獣避けの範囲だよね、この辺りは」

 ユートに言われるまでもなくレンは近場に魔物や獣を寄せ付けない結界……という訳では無いが、兎に角そんな感じの物を辺りに仕掛けた。

 物理的な結界ではなく匂いによるものだけど、動く反応はその範囲内へ侵入している。

「魔物や獣じゃない……私とユート以外の人間が入り込んだ? それとも魔物避けや獣避けを物ともしない強いのが入ってきたのかな?」

 取り敢えずどうするべきかレンは考えた。

「ユートに連絡しておきたいけど今は何処に居るかも判んないし、こういう事態にこそスマホとか有り難みが判るよね〜。私は友達みたいなのって特に居なかったけど……」

 それは前世での哀しい現実である。

「仕方がないか」

 報連相は大事だけどその術が無いのだから今は探知スキルで見付けた動く反応へ向かう。

 レンは緊急装備を装着してポーションを腰に着けたバッグに入れて走った。

「にしても、終わった後で良かったな」

 何が? と思うだろう、実はレンに女の子の日が来たのである。

 つまりは初潮。

 急に激しくも鈍い腹痛にのた打ち回ったレン、更には小水や愛液とは明らかに違うナニかが股間から太股を通じて垂れ流されて、よく見てみれば
それは真っ赤な血が流されていた。

 初潮が来たのだとすぐに理解する。

 はっきり言ってしまうと、レンの身体はスッゴく重たい方だったらしい。

 こればかりは個人差があるから実際になってみないと判らないものだが、泣きたくなるくらいに痛くてしんどくて男の時には理解も出来なかったこの辛さよ。

 何しろこの生理痛とは子宮内に着床をしていた卵子が剥がれる際のダメージ、前述の通り個人差があるから軽い者は大して痛くないそうな。

 ユートが生理痛の鎮痛剤を持っていたから貰って飲み、取り敢えずその日は一日を布団の中にて過ごし日課オナニーも取り止めてしなかった。

 何故かユートは生理痛の鎮痛剤処か生理用品も大量に持っていた為、自分の創造魔法で創れる様になるまでは御世話になる心算だ。

 何気に難しかったのである。

 尚、ユートが男なのに生理用品を所持していた理由はハルケギニアという、本来ユートが住まう土地にその手の道具が無いから造っていたとか。


 ファンタジーな世界ではその手のアイテム類は充実しておらず、場合によっては貴族の娘さんに売るなども可能だからだと云う。

 何にせよレンにも助かった話である。

 駆けて駆けて駆けて……現場に到着をしたレンは
草の陰から覗き見てみた。

「白い、犬……じゃないな。白狼ってやつか」

 エアバレルの準備もしていたが……

(だけどこの小さな子狼が魔物避けを越えて入れるもんかな?)

『グルルルルッ!』

 その後ろに居たのは親親か? 白い毛皮で紅い目を持つソイツがレンを威嚇してきた。

(親! デッカイ!)

 見上げなければならない大きさ、巨大な親狼にその気さえあればレンは頭をマミられそう。

(エアバレル……)

 単純に殺す事は不可能ではない。

 ゲームならレベル不足でダメージがゴミでしかないが、現実では相手の防御さえ越えれば斃せない訳ではないからだ。

 そしてレンの最大級の攻撃は間違いなく白狼を沈めるだけの威力を持つ。

 問題はレンにそれが出来るか否か。

 白狼はどうやら怪我をしていたらしく地響きを鳴らしながら倒れてしまったのだ。

「どうするべきかな……手負いの獣が一番危ない。食料を狙って家を襲われるかも知れないし、それなら今の内にトドメを刺す――」

 可成り深いダメージに倒れた巨大な白狼へ寄り添う子狼の図。

「ちょっとこれは殺したらKY過ぎ?」

 流石にレンも空気は読んだらしい。

「とはいえ、情に流されずクールに、自由に考えなきゃ! 私には自由がある」

 即ち、殺す自由と見捨てる自由。

「この二頭を殺して毛皮にしても良い、見捨てて帰っても構わないんじゃないかな?」

 何をしても良いから本当の自由がある筈。

「何をしても良いってんなら、助ける自由だってある……か」

 レンは初めての69で疲れ果てていた際に訊きたい事をユートから聞いた。

『どうして私を虐めから救ってくれたの?』

 その答えは単純明快。

『後味が悪いから』

 何処ぞの魔導探偵に受けた影響なのが丸出しな答えではあるが、そんな事はレンに判る筈も無かったのは云うまでも無い。

『それにさ、虐めをしている糞餓鬼と美少女なら後者を選ぶのが当たり前だろ?』

『びしょ!?』

 そういえば口が巧い訳でも無いけどよく誉められていたし、まるで騎士様の如く虐めから助けてくれる男の子がお姫様みたいに扱って容姿を誉めてくれる……単純過ぎてチョロいかも知れないが、蓮十郎の記憶を持たなかったレンが舞い上がるには充分過ぎたのだろう。

『何をどうするかは僕が自由に考えるさ。何をしても良いから本当の自由があるって思えばレンを助けたって自由なんだから』

 勿論、レンから視ればユートの行いは善であるかも知れないだろうが、レンを虐めていた連中からしたら悪そのものでしかない。

 普通なら虐めのターゲットが変わって終わり、寧ろ今まで虐めていたレンを抱き込んで孤立化を企むのだけど、レンを虐めていた連中のリーダー格はそれを考えられる程の頭は無かったし、仮にあったのだとしてもユートをターゲッティングしたその時点で終わらされていたろう。

「何をしても良いから本当の自由がある……」

 ゴクリと固唾を呑んでレンは自らが調合をしていたポーションを、巨大な白狼の傷口へバシャッと掛けてやった。

 先程までは明らかな攻撃体勢だったレンだから親狼も子狼も警戒している。

「凄い、ポーションを掛けた傷口があっという間に塞がっていく」

 警戒される中で初めて見たポーションの効果にレンは少し感動をしていた。

『グルルルルルルッ!』

『グルゥッ!』

 未だにその警戒心を解いていない二頭ではあるのだが、巨大な白狼の方は痛みが和らいできたのに気付き立ち上がる。

『グル?』

 子狼も親が立ち上がったのに気付いて首を傾げているらしい。

「おお? 完全に目が合っているし、私が治したって理解してるみたいだ」

 どうやら向こうもレンに悪意や敵意が無いのだと理解したらしく、子狼を連れてゆっくりと歩いてその場を去って行った。

「まぁ、別にお礼をして欲しくて助けた訳じゃないしな。相手は獣、自然の掟は非情なんだ。獣と人が心を通わすなんて無い。もう会う事も無いんだろうな……ユートには一応の報告をしとくか」


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「……という事があったんだけど」

「そうか。少なくとも普通の狼じゃなさそうだなそれは」

「私もそう思うよ」

 夕飯時にレンは昼間の出来事を報告する。

「ユートはまた採取?」

「まぁね。錬金術をするなら調合の為の素材を集めないといけない。僕が予め持っている素材だとこの世界には無いからさ」

「そっか」

 各種【アトリエ世界】で大量に採取した素材が有るには有るが、有限なだけに使っていけば磨り減るばかりとなるだろう。

 だからこそ、同じアイテムながら違う素材を用いるべく採取を行っていた。

「私も採取に参加しようか?」

「僕は狩りも並行してやっているしな。レンには食事を作って貰いたいから」

「そう? 判った」

 夕餉も終わって食欲を満たしたら今度は性欲を満たす番、最近はユートも遠慮無くレンを抱き締めて巨乳化したおっぱいに顔を擦り付けてきて、レンとしては恥ずかしいやら気持ち良いやら困ってしまう。

 おっぱいが大きいから吸われても違和感が無いのもアレだが、吸うという行為に乳首を舌で弄ぶのが加わって快感を覚えた。

「あ、あん……ちょっ、そんなに吸ったら!」

 チューチューと吸われても出る訳ではないし、単に快楽を得る為だけの行為。

 レンもユートの肉棒を右手に持って一生懸命に上下させて扱く。

 彼女にとってのこの時間とは性欲の解消という意味もあるけど、ユートとの大切な触れ合いといった意味も籠められていた。

 今も尚、前世での性別があってユート以外には触れさせたくも無いから、レンは自ずと性は自慰か百合へと走るより他に無かったのである。

 ユートの守備範囲が数えで一二歳から四十路くらいまでと聞き、少なくとも一年間は本番に入れないから飽きられたりしない様に頑張らねばならないと、挿入する以外で前世でのエロ知識を全開にしてユートの肉棒を鎮めねばならない。

「ね、今日は舐め舐めしたげるよ」

「良いのか? 最初に提案した時には嫌がってから一度もしてないけど」

「何だかしたい気分? だったから」

 髪を掻き上げながらユートの下半身を見つめ、ゆっくり肉棒に顔を近付けていく。

 ヤる気になったとはいえ前世の記憶を持つ身としては、嘗て自分に付いていたモノである抵抗感はやはりあるらしく少し躊躇うも……

「れろ……」

 固く目を閉じながらも一歩を踏み出してレンはユートの肉棒、そのカリの天頂の鈴口へ舌を這わせて一舐めをした。

「お?」

 女の子の舌の感触が鈴口に感じられるという、一〇年以上は無かった可成り久し振りな快感にはユートも思わず声が出て、続けてペロペロと舐められる感触にちょっと感激をしてしまう。

「ん、れろれろ……どうかな?」

「拙いっちゃ拙いけど悪くないね」

「れろ……そう? れろれろれろ」

 勿論、舐めるだけでは駄目なのは前世の経験もあって知っている。

 意を決したレンは大きく口を開けてぎりぎりな太さを持つ巨根へむしゃぶり付いた。

「あむ、んんっ!」

 自分の口内を膣内に見立てて首を前後に振り、出来るだけユートの肉棒が口内の頬肉や舌に触れる様に萎める……必要も無い。

 【C】の正に呪いとも云うべき事により巨根化されたユートの肉棒は、レンが一杯一杯に口を開けてもぎりぎりの容量……というより普通ならば入り切らない筈のそれが何故かスルリと入りながらもギチギチになっていた。

 【C】――強壮たるクトゥルー。

 クトゥルー神話と呼ばれる神話に登場している邪神の一柱、神話の名前になりながらクトゥルーは飽く迄も水の神性であって主神などではない。

 ギリシアのオリンポス神話で云うのなら大神たるゼウスではなく、オリンポス一二神のどれかといった程度の邪神である。

 まぁ、それでも印象的には大神の一柱といえるポセイドンくらいにはなるのか? 態々、神話の名前を冠するくらいなのだし。

 ユートの邪神の知識は【機神咆哮デモンベイン】の世界で得たのが主で、クトゥルー神話などを読んだ訳では無かったから詳しい訳ではない。

 初フェラは拙いまでもレンの懸命な仕草により快感も増したのか、暫くしてユートのお腹の奥から尿道を通じて快感が溢れ出る。

「く、んっ!」

「ふぐっ!?」

 ユートの腰が前に押し出されて肉棒は喉の奥にまで突き込まれ、その瞬間に熱い欲望の塊が激しく鈴口から吐き出されてレンの喉を強襲。

 ドピュッ! ドピュッ!

「んぐっ!」

 何度も何度も射精が繰り返されていて、しかも口一杯に肉棒を頬張っているから外に吐く事すら叶わないレンは……

「ゴク、ゴクゴク……うう……」

 飲まざるを得なかった。

 御小水が出る場所から吐き出された白い粘液、前世では御水の店でシて貰った事はあったけれど果たして、彼女らは結城蓮十郎の精液をどういう感じに飲んでいたのか?

 少なくともレンが今感じているモノでは無いと確信が持てる、レンはユートの精液を飲み干しながらそう思った。

 翌朝も日課を頑張って絶頂してからレンは狩りに出掛けるとあの巨大な白狼に出会う。

「あれ?」

 『もう二度と会わない』とか思っていたのは何だったのか? と云わんばかり。

 獲物の角兎を一羽上げたり、逆に貰ったりして何だか懐かれてしまったらしい。

 ユートとも仲良くしているから少しモヤッとはするけど、レンが実は猫派だったりもするけど、懐かれて『めいわくだな〜』と思いながらモフモフを愉しんでいる。

「ユートと私、番だと思われてる?」

「多分ね」

 巨大な母親の白狼はノルン。

 子狼はベル。

 名前まで付けてレンはノルンの毛並みを堪能するかの様に眠るのだった。


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