暗い部屋。ボロいアパート。
隣の部屋から明りが漏れていて、母の小さな呻き声と、物音で私は目を覚ます。
またこの夢だ、と思った。
私がとる行動はいつも同じだ。何度見ても、同じ。
目を擦りながら部屋を出て行くと、しゃがみ込んで泣いている母と手を握りしめている父が居る。

「やめてっ…お母さん殴らないで」

そう言って、私は拳を振り下ろそうとする父の前に飛び込むのだ。







「なまえ、おいなまえ!」
「…あ、消太」

目を開けたなまえを見て、相澤はほっと小さく息をついた。
小さな頭をゆるゆると撫でてやるとなまえは目を細め相澤の手に自分の指を絡める。