殺したいほどに君を、
僕の目の前で、ボクが倒れている。
それは、ぴくりとも動かない。
「ねぇ、何してるの?」
僕は、さっきからずっと動かないボクに向けて声を掛けてみる。
それでも、ボクは微動だにしないままだ。
「聞いてる?」
今度はボクの身体を足で突っついてみる。
それは、僕の足の動きに合わせてぐらぐらと揺れるだけ。
「さっさと起きなよ。この僕を待たせるなんて、随分と偉くなったもんだね」
今度は蹴っ飛ばしてみる。
ゴロッと転がるそれは、虚ろな目を見開いて固まるただの人形だった。
そう、僕は分かっていたんだ。
それは、もう動く事はないと。
「ねぇ、なんで起きないの?お前は僕が殺すと言ったよね?なんで他の奴に殺られてんの?許さないよ」
今度は踏んづける。
癇癪を起こしたガキみたいに踏み散らす。
「起きろよ・・・ねぇ、起きて!」
最早原型を留めないくらいぐちゃぐちゃになった顔を見て、僕は泣いていた。
僕は、多分君の事を─────。
殺したい程に愛していた。
だから、目の前で消える君が。
心の底から憎らしかった。
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