Prelude (1/2)













『───くんって、なんだか海みたいね』

『んあ、そうか?』

『うん。この広大な青のように人を惹き付けるような力強さがあって、キラキラと光輝いていて。だけど、穏やかな時は見ているだけで優しい気持ちになれる……そんな海』

『ふーん?なんだかよく判らねェけど………それならお前は空に似てるな!』

『………私が、空?』

『ああ。だって、お前よく泣くだろ?空は晴れたり曇ったり、雨が降ったり。かと思えば時々雷鳴るし。ははっ!コロコロといろんな顔見せるとこ、お前みてェじゃん』

『か、雷のところはちょっと余計な気がするけれど……私、そんなに泣いてたかなぁ?』

『ああ、泣き顔ばっかだ!……んー、でもおれさ、お前が泣くのはなんか嫌なんだよな。こっちまで悲しくなっちまうし………お前には、いつも笑っていてほしいんだ』

『……じゃあ、私が悲しくて泣いてしまいそうな時は、こうやって側にいてくれる?』

『ああ!約束する。だからもう一人で泣くな!これからはおれがお前を守ってやるから』

『……ふふ。どうもありがとう』

『へへっ。やっと笑ったな!』

『───くんのおかげだよ。………やっぱり私、世界で一番海が好き。だって、こんなにも明るい気持ちになれるんだもの』















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本当に、大好きだった。

その……眩しい笑顔が。



仄かな潮の香りと、左手には暖かな温もり。

そのような口約束をするにはあまりにも私たちは無知で弱く、そして逆に私が守ってあげたくなるような、とてもとても小さな幼い掌だったけれど。

無限に広がる海から視線を逸らして、真っ直ぐに無垢な瞳へとそう伝えたら。

その頬を桜色に染めながら
綺麗に微笑んでくれた、キミがいたんだ。











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