罪悪感


欠伸を噛み殺して身体を起こす。そろそろ見張りの交代の時間だ。音を立てない様ゆっくりとテントから出る。
長い黒髪を見つけて近付くと甘い香りがした。

「何やってんの」

声をかけると、んー?と間延びした返事が返ってきた。

「半端に材料が余ってたからな。夜食だ」

手元を覗くと小さなパフェがあった。
半端と言うのもあってボリュームは控えめだったが綺麗に盛り付けられていて凄く美味しそうだ。小さくて可愛らしい。

「…ありえない」
「エマも食うか?」
「いらない」

距離を置いて座る。
なるべくユーリを視界に入れない様に目の前の焚火に視線を集中させた。
なのに。

「美味くできたなー。流石俺」

そんな事を言われれば意識せざるを得ない。
この男、態とじゃあるまいな。
睨むと苦笑された。

「だから一口くらいやるって」

ほら、とスプーンを向けられる。
皆が起きる、とかそんな事頭からすっぽり抜け落ち思わず声を上げた。

「その一口が駄目なんだってば!」



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