その1
※捏造設定多め
※プレダコンライジングネタバレ
セイバートロンから遠く離れた惑星、その周りを巡る衛星の1つに、オートボットに所属する非戦闘員たちのコロニーがあった。
戦争の終わった今、そのコロニーは役目を終えていたが、そんなうら寂しい基地に、ナマエはひとり居を構えたままでいる。
このコロニーには、対ディセプティコンの工作用として活躍した、かわいい機器たちがいる。
そしてなにより、ナマエには他のセイバートロニアンほど母星に愛着を持たなかった。
独裁は気に入らないからと、オートボットについたナマエは、母星に思い出こそあれど強い思い入れはない。
ただひとつ、彼女に惜しいと思わせるのは、かつては闘技場、今はケイオンにあるだろうメガトロナスの像を拝めなくなることくらいか。
剣闘士としての彼のファンであったナマエは、戦争が終わった今、再びあの熱狂的な試合の数々をこの目にすることができないことが、ほんの少しだけ心残りだった。
サイバトロン星を飛び立って随分遠くまできた。
このまま当てもなく宇宙空間を彷徨うのもいいかと思うが、エネルギーには限界がある。
そろそろ補給のできる場所を見つけなければならないな、とメガトロンは思った。
だが、こんな母星から遠く離れた場所でそう都合よくエネルギーが見つかるものか。
まぁ、無ければ無くて構わないか。
そんなふうに思っていた矢先、トランスフォーマーのものと思しき基地が目に入った。
ユニクロンの支配から逃れ、随分と自棄になっていたメガトロンだったが、そんな彼をも、プライマスは見捨てなかったらしい。
ナマエは、侵入者ありと警報が作動した時、まず誤作動だろうと思った。
それに、仮に誤作動じゃないとして、ただ死を待つ私には関係ないことだ。
警報装置をバン、と切断したナマエは作業中であったシールド装置の改造に着手した。
どうせ墓場にするならば、立派な遺作にしてやろう。そう思っていた。
しかし、その細やかな願いも虚しく今すぐ散る運命なのか。
「おい、貴様、そんなところで何をしている」
潜り込んだデスクの下から顔を覗かせてからそう、重たい気分になった。
「……、メガトロン、なぜこんなところに」
見間違いでなければ、そこには、凶悪という言葉は彼のためにあるのかと思うほど禍々しいオーラを纏った破壊大帝がそびえ立っていた。