戻ってきた緑間君が、席に座りざま言った。


「火神、一つ忠告してやるのだよ。東京にいるキセキの世代は二人。オレともう一人は、青峰大輝という男だ。決勝リーグで当たるだろう」


青峰君。
元気にしているだろうか。
最後に見た時、彼が随分冷めた瞳をしていたのを思い出した。


「そして、奴はオマエと同種の選手だ」
「はあ? よく分かんねーけど…とりあえず、そいつも相当強ぇんだろ?」
「…強いです。…ただあの人のバスケは…好きじゃないです」


兄さんの言葉は、重い。
かつてはあんなに、仲が良かったのに。好きじゃない、なんて。
心に刺さったように、その声が抜けない。
……全部昔のことなのだと、思い知らされたようだった。


「…フン。まぁせいぜいがんばるのだよ」
「…緑間君! また…やりましょう」
「……当たり前だ。次は勝つ!」


帰っていく緑間君の背中を見送って、私も立ち上がった。

いつまでも落ち込んではいられない。
インターハイの予選トーナメント、Aブロック優勝。
次の舞台は、決勝リーグだ。






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