その後も木吉先輩の活躍はすごかった。
リバウンド、シュート、パス。
どれをとっても見事なもので、会場が沸く。


「決めたぁ!!」
「どうなってんだコレ!?」
「とても東京都3位と6位の試合じゃねぇ!!」
「メチャクチャ…強い!! 誠凛!!」


今まで弱点だった、誠凛のインサイド。
それが木吉先輩が加入したことで、一気に長所となった。
強いセンターが居ることでリバウンドがとれ、それによりシューターに迷いがなくなる。
結果、よく入る。


「よく入るな今日は!」
「いつもだダアホ!」


それに、そう。日向先輩も。
今日は一段とよく入る。連係したプレーができているように見える。

一方で火神君は、死ぬほどイライラしているようで。
ずっとダブルチームなのもあるし、なかなかシュートできてないから。


「火神! オイ!」
「だめだこのバカ…もうなんも耳に入ってねぇ」
「まあ…ある程度なら血の気の多さはいいコトなんだけどな」
「多すぎだっつの…!」


そのとき、べんっと兄さんがリストバンドで火神君の頬をはじいた。


「なっ…黒子テメッなんだよ!?」
「いいかげんにして下さい」
「ああ!?」
「火神君がDFをひきつけてくれてるから、センパイ達が攻めやすくなってチームはリードしてるんです。スネるところではないでしょう」
「……っ」
「あと…あそこ見えますか?」
「!?」


兄さんが目を向けた方に、私も顔を向ける。
見覚えのある制服。桐皇のチームの人たちだ。


「桐皇の…!」
「つまり今日の試合内容は、青峰君にも伝わるはずです。とゆうわけで頭が冷えたら、宣戦布告お願いします」
「冷えた頭でするこっちゃねーだろ。けど任せな、たたきつけてやる!」


やっぱり兄さんと火神君は、いいコンビだ。
基本冷静な兄さんと、熱くなりやすい火神君。ぴったりの相性だと思う。


「…けどな黒子、桐皇のことはいらなかったんじゃねーの?」
「…そうかもしれません」


火神君が今まで以上に燃えている。怖い。


再び火神君にダブルチームがつく。けれど前半のような覇気もない。


「何人いよーが、それじゃムリだぜ。勝つ気のないDFじゃ、オレは止めらんねーよ!!」
「なっ…」
「抜いたァ!!」


火神君が、ダブルチームを抜いた。


「させっかぁ!!」
「つめてきた!」
「ヘルプ早え!!」
「まだ試合は終わってねェよ、勝った気になってんじゃねぇ!!」
「鳴海!!」


丞成高校の人も、まだやる気がある人だって居る。
それに火神君が、口角を上げた。


「ホッとしたぜ、オマエみたいな奴がいてくれて。そーこなくちゃよ!! けど悪ーな…勝つのはオレ達だ!!」


フリースローラインから、まさか、火神君が飛ぶ。


「レーンアップ!?」
「おおお!!」
「決めろ火神ー!!」


ボールがゴールへ入る。
火神君はゴールにひっかかって、後ろ向きに転んだ。


「またかよ!!」


まあ、ケガはして居なさそうなので大丈夫だろうけど。


『試合終了ー!!』
「いってえ〜…」


倒れた火神君に、手が差し伸べられる。
その主はもちろん。


「今日はよくひっくり返りますね、火神君」
「…うるせっ!」


兄さんだった。







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