第2話 仲間として繋ぐモノ

シカマルは自分の部屋のベッドで寝転がり
店での一件を思い返していた。
結局あの後はチョウジが気のすむまで食べ解散となった。
アスマは由良の様子を見てくると言っていた。
いのはいのなりに由良に歩み寄ろうとしていたのだろう。
だが中々思い通りにいかずその苛立ちが爆発してしまったのだ。
よく突っかかっていたいのも悪いが、
由良の態度も良いものではなかった。
だが、自分やチョウジももう少しフォローすべきだったのでは…。
そんな思いがシカマルにはあった。



アスマは由良の自宅を訪ねていた。
由良の母親はアスマが由良の担当上忍だと知ると、
すぐに由良を呼んでくれた。
そして由良を外に連れ出した。
由良は大人しくアスマについて来ていた。
「まぁ、なんだ。いのも確かに言い過ぎだったがな、
由良も3人ともう少し仲良く出来ないか?
お前たち4人はうまくやっていけると俺は思うぞ。」
アスマの言葉に由良はただ耳を傾けていた。
「下忍の試験をお前たちは確かに4人で協力していた。
チームワークはきちんとやっていけるだろう。
だが、普段からの行いでお前たちのチームワークを
高めることも出来るんだぞ。」
アスマは困惑してしまった。
由良は自分からの発信が何もないのだ。
正直どうしたらいいのか、わからなくなっていた。

「………わかりません。」
由良の声は大きなものではなかったが、アスマの耳に確かに届いた。
「何が、わからないんだ?」
「歩み寄ることが、どういうことなのか、わからないんです。」
「どういうことだ?」
由良は抱えていた佐保姫を撫でながら話した。
「今までぶつけられたのは悪意がほとんどでした。
この子のことだったり、私のことだったり…
いろいろなことが要因でしたが、
その中に好意があったことなんてほとんどありません。」
「…由良…。」
「だからと言って人が嫌いというわけではありません。
ぶつけられる悪意に意識を向けなければ良いだけですし、
大切な人は友達だけではありませんから。」
由良はそう言うと俯いてしまった。
「…でも、チームの皆にはどう接したらいいか、わからないんです。」
アスマは驚いた。
試験から数日経過しているが、
この子がこんなに自分の気持ちを話したことが今までなかった。
否、なさ過ぎたのだ。
この子はこの子なりにずっと悩んでいたのだ。
悩んでいるのなら、自分が手を差し出して導いてやれば良い。
アスマは安心した。
「お前はもっと自分の思ったことを
素直に言って良いと思うぞ。」
そう言って由良の頭を撫でた。
由良が顔を上げると、アスマは笑っていた。
「ま、とりあえず明日はあいつらにこう言うってのはどうだ?」
そう言うとアスマは由良に耳打ちした。



|
novel top
ALICE+