24


「キバナさん!」
「お?おお、どうした?」
「あの、二階にある書籍を見たいんです!中身を見せてください!」

慌てたように階下へ降りてきたナナシ。
一通りのルーティンを終えたキバナは驚きつつも、彼女の希望に沿ってやる。

「この手袋使いなよ」
「ありがとうございます!」

食い入るようにナナシはページを見つめている。彼は不思議で仕方がなかった。
なぜならここにある書籍はどれも古代文字で描かれているもの。

「そんなに本が気になるのか?」
「ええ、まあ…」
「地下にも保管されてるぜ」
「え!?」

多くの学者たちが解読しようと日々躍起になっているそれが、彼女には読めるのだろうか。
途中で手を止め溜息をついたナナシに声をかけると目を輝かせた。

「ここだ。明かりが少ないから気をつけなよ」

薄暗い地下室へ案内されたナナシは、もう自分の声など半分程度しか聞こえていないようだ。
所狭しと並べられた本棚のあちこちに視線を向けている。

「オレさまはジムに戻るけど、帰る時は受付のやつに言ってくれればいいから」
「わかりました、ありがとうございます!」

ジムリーダーより古代書籍に興味を持つチャレンジャー。
あのライバルが彼女を推薦した理由は何だろう。



「ナナシはもう帰ったのか?」
「え?あ…!!」

鍵を規定場所にしまおうとしていたスタッフが目を見開く。
どうやら置き去りにしてしまったようだ。

「すみません!すぐに戻ります!」
「いいよ、俺が行くから。でも今後は気をつけてな」

注意だけをして鍵を受け取り、キバナは件の場所へ向かった。
元々外部の人間が出入りしない地下だ。
誰もいないと思い込んで施錠したのもわからなくはない。



「おい、危ないぞ!」

扉を開けてまず目にしたのは、不安定な足場。
急いで声をかけるも遅く、ナナシはバランスを崩して落ちて行く。

(やべえ!!!)

いくら細身の少女であっても、ぶつかれば衝撃は避けられない。
痛みを覚悟しつつ彼女を真正面から受け止めたキバナだが―――

(―――え?)

ない。

「す、すいません!大丈夫ですか!?」
「あ?お、おお…。オレは何ともないけどよ…?」

不思議な面持ちでキバナは倒れ込んできたナナシを見た。
とん、と胸板を押された程度の接触。故に勢い余って足を滑らせ、今に至る。

「……へえ〜」
「?」
「かわいーのはいてんじゃん」

と、至極真面目に思案していた彼もある一点に目を奪われる。
アクシデントだと重々承知しているが、いたずらごころが沸いてしまった。
男とはかくも不謹慎な生き物である。

「?…あ、もう!こら!見ちゃダメ!メッ!」

まるで子供に言い聞かせるような口調に、加虐心が首をもたげた。
いい年をした大人に注意するなんて。意地の悪い笑顔が浮かぶ。

「な〜にが『メッ!』なのかな〜」
「っ♡ お、女の子の下着見るなんて♡ 変態ですよっ♡」
「紐パンTバッグでそれ言っちゃう?」
「うぁ♡」

結び目付近を引っ張られたナナシは甘い声を出した。
その瞬間に彼が思ったのは―――とても“美味しそう”だな、ということ。

「エロい雰囲気してると思ってたけど、まさか勝負下着とはな〜♡ そりゃエロいわ♡」
「勝負下着じゃないですっ♡ 好きでしてるだけ!♡」
「やっぱエロいじゃん♡ オンナノコはこんなのはかないだろ♡ 期待した顔までしちゃって♡」
「んく、ぅぅ〜♡」

反論を戒めつつ秘所に手を伸ばす。
薄い布越しでもわかるほど膨れたクリトリスを爪で引っ掻いてやった。

「キバナさんっ♡ そ、れ♡」
「ん〜?♡」
「き、もちい…です♡」

補足しておきたいことだが、キバナは見た目から想像できないほど紳士的な性格だ。
よって本来なら年頃の少女にこんな場所で不埒なことなど、曲がり間違ってもあり得ないことである。

「…あーエッロ♡ 嫌がったらちゃんと止めようと思ってたんだけどなー♡」
「ん、ううん♡ やめないで…♡」

だから彼の発言は決して嘘ではないが、実際止めようとしたら多大なる労力を必要としただろう。
既に下着の中にある自身もガチガチに勃起しているのだから。

「あっ!♡ 〜〜やあ、おく♡ んんんん〜〜♡」
「すげえ♡ 指、奥まで届いちまった♡」
「はあ、ぁっ♡ そこ♡ おんなのこの♡ だいじなとこ、なのっ♡」
「うんうん、そうだよなー♡ めちゃくちゃ気持ちいいとこだよなー♡」
「ぁ〜〜〜♡♡」

腰をくねらせながら喘ぐナナシに、腹の底がぐるぐると唸っている。
極限まで空腹を感じている時のようだ。これも彼女が“美味しそう”だからだろうか。

「甘イキしちゃってんじゃん♡ つーかもうここでイけんの?いったい誰に開発されたんだか♡」
「はふ、ぅ…♡ キバナさんのも、おっきくなってる、から…♡ お口で、する…♡」
「へえ、積極的だな。マジで誰に教わったんだよ♡」

上気した頬。潤んだ瞳。慣れたような誘い方。
知らない誰かに嫉妬を覚えつつ、キバナはズボンから自身を取り出した。

「〜〜〜お、おっき、ぃ…♡」
「そりゃあキバナさまの体格じゃな?♡ ほらあーん♡」
「ぁ…んぐっ♡」

小さな口いっぱいに頬張るナナシを褒めるように、再び中の指を動かす。
咥えながら絶頂を迎える様子は眼福だ。
支配欲が満たされ、先程の僅かな嫉妬も帳消しにできる。

「ん、うっ♡ んぅうううぅ♡」
「またイった?♡ かーわい♡」
「ぷは、っ♡ きばなさっ…これ、ほしい…♡」
「〜〜〜オマエ、なあ…!♡」

しかしこの少女には困ったものだ。
越えてはならないラインを懸命に守っているというのに、容易く切り崩しにかかる。
その意思を保つことが男にとってどれほど困難なことか…間違いなく知っているだろうに。

「あ、あ…♡」
「っ期待してんじゃねえよ♡ コッチは大人になってから、だろ!♡」
「ぅあっ!♡ あぁっ、あっ、んぁ〜〜っ♡ やあ、そっちじゃなぃ〜♡」
「うるせえ、さっきから煽りやがって!♡ 大きくなったらマジでハメまくってやるからなっ!♡」
「ふ、ううん♡ あ、う♡ ぎゅーして、きばなさ、ぎゅーしてっ♡♡」

だがキバナという人間は、紳士的であると同時に、不屈の精神も有していた。
千切れそうな理性を乱暴な言葉遣いで宥め、ナナシのソコを肉棒で嬲る。

「あぅ、っ〜〜♡ いく♡ きばなさ、も、いくぅ♡」
「っく♡ オレも、ハァ、イきそ♡」

―――喰らい、付きたい。

「あ、いっしょ♡ いっしょに、ん、いきたぃ♡♡」
「くっそ、またかわいいこと言いやがって♡ 大きくなったらマジで犯す…!♡♡」

細身の少女を腕に閉じ込めて、彼は無我夢中で腰を振った。
疑似セックスもこう激しくなれば本物と変わらない。
早く。早く出してしまわないと。

―――おかしくなる。

「ハァー…♡ ぅ、すげっ、出る…♡♡」

中にぶちまけたい。
その欲を捩じ伏せ、キバナは彼女の口内へびゅるびゅると精を放った。
自分でも驚くような量に腰が震える。

「〜〜♡♡♡」

一方的に飲精を強要されているのに、ナナシは拒否も拒絶もしない。
寧ろうっとりとした表情を浮かべながら、こく、こく、とゆっくり嚥下している。
ぞわり、と何かがキバナの背中を駆け巡った。


(ああ、やばいな…せっかく一回出したのに)


おかしくなった熱は、まだ冷めそうにもない。





2023.05.02