「ナナシ、ちゃんとがんばるよ」
帰宅後、膝の上に乗せた少女を撫でてやるとかわいらしい決意表明が。
自分以外のためにというのは些か面白くないもの、怖い魔女に睨まれぬよう、今回は大目に見ることとする。
「無理せず“ゆっくり”、やるんだぜ?」
決して誰にも教えない我が家へ彼らを案内したのは、致し方なくではなかった。
旅人という立場、そして勘の良さから、無意味に吹聴しないだろうと踏んでのこと。
『……ガイアって……』
帰り道、言葉を濁した空の表情といったら!
思い出し笑う自分の口元は歪んでいるに違いない。
「ガイア先輩?」
「いいや。急に連れて来て悪かったな」
ゴロゴロと喉を鳴らす彼女に口付けてやれば、嬉しそうにウットリとした。
その姿に彼も目を細め、愛おしさを募らせる。
この黒猫は、”ガイアを幸せにするためだけに存在している”、愛の生き物。
「良い子にできたご褒美だ」
予期せぬ来客への対応。苦手意識への挑戦。
器用さを持たない彼女にしては上出来だった。
「甘やかしてやるぜ」
だから今夜は、たっぷりと可愛がってやろう。
おまけ