ハイキューごちゃ - 春風
粗筋色々

及川さんが二本目のビールを開ける。

いつ切り出してくるんだろう。


「......ねぇ、##NAME1##ちゃん?」
「はい」

もう緊張しすぎて緊張しないという変なテンションだ。
お風呂入ったのに凄い汗かいた。



「昨日、っていうか今朝、うちに居たよね?」
「……」


私の目を見て聞いてくる及川さんに、嘘をついてしまいたい。この人を困らせたくない。
嘘をついたほうがいいだろう。



「いえ?夢じゃないですかね」
「あれ、そう?」
「はい。アッハハ、及川さん寝惚けてたんじゃないんですか」

居た堪れない。何かおつまみ作ります、と言ってキッチンに逃げる。
ここからは背中しか見えないが、お酒を飲み進める及川さんに不安しか無い。
覚えてるのか?無かったことにしていいんだよね?正解だよね?


野菜炒めを作って持っていくと目を輝かせて食べていた。

「色気無くてすみません」
「いいじゃん。昨日から思ってたけど美味しそうにお酒飲むよね」
「ああ、お酒は好きです」

にこにこと言ってくるこの人が、今から私に絶望的なことを聞いてくるのか。

世知辛いなぁと思いながら3本目のビールを飲む。
ごくごくと飲んで、ぷはと口を開ける。


「......」
「......な」
「##NAME1##ちゃんの嘘つき」

至近距離でにっこり綺麗に微笑む及川さんに、今なんと言われたのか分からなくなる。
今、キスされた?嘘つき?空耳?


「朝起きたら居ないしさ、やっと捕まえたと思ったのに」

ヤリ逃げされるとこだった。と笑顔で喋るこの人は、昨日のことを覚えている。


「お、覚えてて.....」
「覚えてて、黙ってた。言ってきてくれるかなって。なのに酷いじゃない、無かったことにしようとするなんて」
「……」
「覚えてないなんて、本気で信じたの?バッチリ覚えてるに決まってるじゃない、一応接待多いんだよ?営業って」
「……」
「悪い子、お仕置きだよ?」
「…っま、って!待ってください!」


状況を把握しきれない。


「黒尾が育てたっていう開発部の花。黒尾から話聞いててさ、いつも楽しそうに話すから興味はあったんだ。初めて見たのは社食。たまに来るでしょ、俺はいつも行ってる。君がいつ来てもいいように」
「……」
「こんな綺麗な子が汗臭い中仕事してんだなって思ったら可哀想でさ、でも偶然見に行った仕事中の君の表情は、輝いてた。仕事好きなんだなって。そしたらいつの間にか好きになってた。昨日、俺は黒尾に協力してもらったの。俺が君たちの飲みにいきなり現れるなんて変だと思わなかった?」
「ご友人なので」
「まぁ、そうか。……昨日の君は可愛かったよ、##NAME1##ちゃん」
「……ッ」

ソファで腕を引かれて及川さんに倒れ込む。

「っあの、困ります。昨日は、あんなことしました…しましたけど、私そんなに経験豊富なわけでもないですし、割り切れないですし、浮気相手とか出来ないので…勝手ですがあの時だけでよかったので……」
「浮気相手?本命だよ」
「…ッ、え?」
「いや、俺が悪かったです。順番すっ飛ばしたからそんなこと言ってるんだよね?真剣に言うから聞いて。##NAME1##さん、俺と付き合ってくれませんか?」
「え……?」

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春風