君の鼓動と僕の鼓動 - 春風



「なぁ。何で剣道やってたってこと、話してくれなかったんだよ」
「…悪い?私個人の勝手じゃない」
「だって、俺が剣道部って分かってたろ?しかもそんなに強いなんて……聞いてねーよ…」
「………悪かったね、優勝なんかして」
「い、いや、そうじゃねーってば!俺はただ―」
「もういいでしょ?ホームルーム始まるから」


藤堂平助は、事有るごとに何かと私に絡んで来る、剣道部員のクラスメート。正直面倒なんだけど、無下に切り捨てることが出来ないのは、彼の持っている子犬的要素が原因なんだろう。
でも私なんかに絡んで、何が楽しいんだろうな。


直ぐ後に、担任が入って来たと同時に、直ぐ様静かになる教室。


「起立、礼」


その教室に私が号令を掛ける。
そう、この薄桜鬼学園は、クラス内で成績が一番良い生徒が学級委員長をする、なんていう超進学校。こんな面倒なら定期テストで手を抜いてやろうか、なんて考えは勿論あって。実際一回手を抜いたけれど、私が一番なことには変わりがなかったため、今でも委員長を続けている。嫌々なんだけど、こればかりは仕方がない。


「今日は、放課後に委員長会議がある。東雲、頼んだぞ」
「はい」


あぁ、放課後は千鶴の家に行く予定だったのになぁ。

楽しみだった予定が潰れてしまったせいで、今日の放課後を憂鬱に感じながらも、私は一時限目の準備に取り掛かったのだった。

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春風