君の鼓動と僕の鼓動 - 春風



一応スウェットに着替えた私は、なぜか沖田を家に上げていて、自分は畳の上に正座していて、沖田からの説教を食らっている最中だ。


「………そんなこと、ありやしないわよ」
「でも万が一っていうことがあるじゃないか!」
「………そこらのひ弱な男なんかには負けない程の力はあるもの」
「男は皆狼なんだよ!」
「………でも、実際は大丈夫だった」
「それはただの結果でしょ!」


ああ言えばこう言って、沖田は私に向かって反論した。だから、他人の私なんかについてそんなに怒るの?


「ハァ………ホント、君って子は………」
「………」


そう言って溜め息を吐いた沖田。

ここまで貶されたのなんて、初めて。ここまで必死な顔をして怒鳴られたのなんて、トシさん以来に久しぶり。


「…ねぇ、何でそんなに必死なの?」
「………」


思わずそう問うと、沖田は難しい顔をして黙ってしまった。


「………ねぇ、質問があって今日はここまで来たんだ」
「………」


私の質問を完璧に無視した沖田は、あろうことか、自分の質問をぶつけて来るつもりらしい。
あのさ、非常識にも程があると思うんだけど。


けれど、次の瞬間には、そんなことどうでも良くなった。


「…蘭ちゃん、土方先生と付き合ってるの?」
「………ハァッ!!?」


私は、沖田の口から出たその有り得ないことに、目を剥いた。

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春風