ルフィはボロボロになりながらも1人海賊と海軍が斬りあう中走ってエースへと走る。
「ゼェ…ゼェ…!……エース!」
エースばかりに気を取られ、モモンガに斬りかかれそうになるがギリギリに避ける。
バランスを崩し顔面から転んでしまったルフィはすぐ体勢を整え地面に手を突いて足で海兵達を蹴り付けようとするが避けられてしまった。
そして上空から勢いをつけて斬りつけられてしまう。
次にドーベルマンが自分に駆け寄ろうとするのを見てルフィはギアを使おうとするも"指銃"で腹を刺されてしまった。
「ハァ…ハァ…、…!!」
起き上がろうとしたその時、ルフィの腹に光線が貫いた。
「度胸だけじゃねェ〜…麦わらのルフィ…"力"がねェのなら…救えねェもんは頑張ったって救えねェよォ…」
「ハァ…ハァ…!エース……!!」
ルフィは朦朧とする意識の中、エースの名を呼ぶ。
そんなルフィを黄猿が冷たく見下ろし、蹴り飛ばす。
「!!」
「エースの弟!!!」
蹴り飛ばされたルフィを受け止めたのは白ひげだった。
「……………」
「エ゙ース…」
「オオ…"白ひげ"の采配にも焼きが回ったねェ〜おめェともあろう男が…!そんな無謀なだけのゴミクズに先陣を切らすとはねェ〜…」
「…………」
黄猿の言葉に白ひげは答えず足を持ってぶら下がるルフィを見下ろす。
するとどこからか声が響く。
「いたっチャブル!!麦わらボーイ!あそこよジンベエ!バニーガール!!」
「誰だ!?」
「どこから声が…!!?」
白ひげの海賊達はその声に周りを見渡すと…
「それ見たことかァ!!だから言わんコフッチャナッシブル!!!」
「ルフィ君!!」
「ルフィっ!!!」
「何だあの顔面のでかさ!革命軍のイワンコフ!!!」
後ろを向いた時包囲壁の上から人ではありえない大きさの顔面がこちらを見ていた。
その隣にはジンベエとアスカが立っている。
「息はあんの!?麦わらボーイ!!」
「またアンタは無茶して!!!大丈夫!!?」
「アスカ…イワちゃん…」
2人の声に気がついたルフィは自分の足を掴んでいる白ひげを見る。
「ハァ…ハァ…!放せ…オッサンおれは……!!」
「……コイツはもう充分やった。手当てを」
「はい!」
白ひげはルフィを海賊に投げ、手当てをするように言うがルフィは掴まれた手を振り払おうと暴れる。
「く…!いらねェ………!!そんな時間ねェよ!!!」
「わ!おいおいやめろ!!」
「邪魔すんな!!エースは……エースはおれの!おれ達の世界でたった一人の兄ちゃんなんだぞ!!!!」
「!」
「必ず…!おれが助け…」
「ルフィ!!!」
近くに居た海賊の胸倉を掴み前へ走ろうとするも体に力が入らずその場に倒れる。
駆けつけたアスカがルフィを抱き起こす。
「ルフィ!ルフィ…っ!!」
「ルフィ君!おい!!すまん船医!!何とか命をつないでくれ!!」
「ジンベエ!」
「ほざくだけの威勢の塊……!若く…無様…!そういうバカは好きだぜ」
気を失ったルフィに白ひげは見下ろしながら呟き薙刀を振り上げた。
「ジンベエ!!ジンベエ!!!ルフィが目を開けてくれない!名前を呼んでも反応しないっ!!!」
「落ち着くんじゃアスカ君!!ルフィ君は死んではおらん!大丈夫じゃ!」
「………っ」
ジンベエが不安気で泣きそうに見上げるアスカの肩に手を置き、慰める。
そして白ひげと赤犬の戦いを見つめ背を向けた。
「2人をよろしく頼むぞ…!!」
「!?」
「わしはここを死に場所と決めとる!!」
ジンベエは白ひげのもとへと走り、アスカは泣くのを我慢しているのかルフィの服を手が白くなるまで握っていた。
「そう好き勝手暴れて貰うちゃァ…この島がもたんわィ…!」
「グララ…守ってみろ」
赤犬の言葉に白ひげは笑って見せ、赤犬のマグマを止めた。
「………、……」
アスカは周りを見渡す。
そこには大勢の海賊、海軍が命を奪い、殺しあっていた。
その中にミコトの姿があり、黄猿から助けてくれた男と戦っていた。
「……エース…」
エースを見上げていると青い炎の鳥がエースへ向かって飛んでいくのが見えたがその鳥をルフィの祖父、ガープが殴って止めてしまった。
「とうとう出てきた……!伝説の海兵が…!!」
「ここを通りたきゃあ…わしを倒していけい!!ガキ共!!!」
ガープは腕を組み、大将のイスに座る。
「おじいちゃん…」
アスカは腕を組み座るガープを複雑そうに見つめていた。
「バニーガール!」
「イワちゃん!!」
ガープを見上げていたその時、イワンコフが遅れて駆けつけてくれた。
「ジンベエは!?」
「白ひげのオジさんのとこ…それよりルフィが…」
「イワちゃん……!」
「ルフィ!」
気を失っていたルフィが目を開け、イワンコフを見上げる。
「ヴァナタ意識が……!!」
「最後の頼み…!聞いてくれ…!!」
「「!?」」
ルフィの言葉に2人はお互いを見合った。
「……………」
「どうした…"火拳"……」
自分を助ける為に戦う末っ子達と仲間達を見ていたエースは額を地面につけて目を瞑った。
そんなエースの様子にガープも気付き、見上げる。
「おれは…腐ってる……!」
おもむろにエースが口を開き、戦場に目をやっていたセンゴクは再びエースを見下ろす。
エースは仲間達の声を聞きながら涙を流した。
「くそ……おれは歪んでる!!こんな時にオヤジが……弟が……妹が!仲間達が……!血を流して倒れて行くのに……!!おれは嬉しくて…!涙が止まらねェ!!今になって命が…惜しい!」
「……………」
エースの言葉にガープは何も言えず、センゴクは無言でエースの丸まっている背中を見つめていた。
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