(1 / 27) 軍人時代 (01)

雪乃は兄の手によって軍人としての道を歩むことになった。
兄と結婚するよりもと自身が決めたことだが、乗り気になった兄の仕事の速さには驚かされる。
あっと言う間に雪乃は軍人になり、あっというまに戦場を駆けていた。
あれから平和だった日常は生死を分けた忙しい日々へと変わった。
日露戦争の開戦である。
切っ掛けは朝鮮半島と満州の権益を巡る争いだ。
雪乃はそこで名を上げた。
どんなに致命傷を与えられようとも再び戦場に立つその姿から雪乃はこう呼ばれるようになる。

―――不死身の杉元、と。

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