小春、ごめんな。
ずっと隠しててごめん。
そうだよな。
隠してたら余計に心配するよな。
小春、俺なんだか分かった気がしたんだ。
なんであの人達はあんな考えしか出来ないんだろうってずっと疑問に思ってたけど…
分かったんだ。
いや、正確には分かった気がした…なんだけど。
ずっとあの人達ばかり悪いと思ってたけど違うんだよな。
小春、もし妖かしに関わってしまったら…一緒に頑張ろう。
2人で力を合わせよう。
せっかく同じ世界が見えるんだから―――…
夏目は深い眠りに着く前、小春に向かって口に出ていない言葉を呟くが残念ながら夏目の言葉は、決意は小春には届かなかった。
しかし、夏目の耳に小春の『うん、一緒に頑張ろう』という声が届いた気がした。
「頑張ろうね…お兄ちゃん。」
小春は夏目が今何を思いながら眠りに着こうとしているのか何故だか分かり優しい笑みを浮かべ、兄の髪を撫でながら兄が起きないように小さな声で呟く。
その声は部屋にポツリと響いた後消えていった。
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