ヘドロの恐ろしさ>>(越えられない壁)>>地球、と叫ぶ銀時に雪は突っ込んだ…が、雪でなくても突っ込んでいただろう。
そんな逃げる三人だったが、どんなに走っても、どんなに曲がり角をまがっても…出口が見当たらなかった。
「な、何この家ーッ!!出口どこオオオ!!!」
「罠ヨ!!この家自体が罠ヨ!!!」
「!――アソコ!アソコヨーーー!!」
どんなに走っても出口が見当たらず、しかし立ち止まることも出来ず走りっぱなしなのもあり雪は叫んだ。
神楽も雪に続いて叫び、扉を見つけたらしい銀時がテンパりすぎて神楽に釣られて片言になりながら真っ直ぐ前を指差し叫ぶ。
三人は飛び込むように扉に体当たりし滑り込んだ。
「いたた…ってギャーー!!」
「ばっか!叫ぶな!ヘドロに見つかるだろ!!」
「どうしたネ!雪!!」
「あ…あ、ああ、あ、あれ…っ!!」
ズサーっと滑り込んだが下は草だったため、痛くはなかった。
だが既に体力も限界なのか、雪の肩は思いっきり上下に動いていた。
ぜーはーと三人が三人荒い息を繰り返していると、ふと顔を上げた雪が悲鳴を上げ、悲鳴を上げる雪に銀時はヘドロにバレると叱った。
アワアワとさせる雪に神楽がどうしたのかと問えば雪は言葉を噛みに噛みながら前方を指差さす。
前方へ指差す雪の指を伝って前を見れば、銀時も神楽も雪と同じ反応を示した。
前方のそれを見た瞬間銀時が『さいだーーん!!』と鳴いた。
「で、ですよね!!祭壇ですよね!?生贄をささげるんですよね!あそこに!!」
「いやヨーーッ!!私死にたくないーーッッ!!」
そう、目の前には石の彫刻が壁にはめ込まれ、その下には石の板のような物があった。
それはもう立派な祭壇にしか見えず、雪と神楽は銀時に抱き付く。
だが雪達は切羽詰まりすぎて知らなかった。
その部屋の室名札には寝室と書いてあるのを。
だが、地球人や地球人に似ている夜兎族である雪達は石のベットで寝ることは皆無に等しい。
そのためもし寝室と書かれたプレートを見てもきっとまたマイナスの方へいくのだろう。
「坂田さーん!どこ行ったんですか!?」
その時、後ろからヘドロの声がし、雪達は騒いでいたのをピタリと止める。
足音も近づいてきているのも聞こえ、三人は傍にあった草むらへと身を隠す。
すると丁度すれ違いにヘドロが現れ、三人の緊迫した空気は更に重くなった。
「確かここから物音が聞こえたんだけどなぁ…聞き間違いかな…早く見つけないと……」
ドク、ドク、ドク、と三つの心臓がこれでもかと言わんばかりに激しく動く。
その音も聞こえるんじゃないかと心配になりそうなほど雪は緊張していた。
次捕まったら確実にあの釜の中逝きだと思うと何が何でも逃げ切らなければと思う。
『ここじゃなかったかな…』、と暫くし別の場所へ行くため部屋を出ていこうとするヘドロに雪はホッとしたのもつかの間……神楽がくしゃみをしようとしていた。
その気持ちは分かる。
息さえも殺さなければならない時にくしゃみが出そうになってしまうのは、分かる。
しかしここでくしゃみをして見つかっては死への階段一直線である。
くしゃみをしようとする神楽に雪と銀時が寸前で手で口を塞いだ。
雪達はセーフだと思った。
はくしょんっ!、で表すならば『は』は出てしまったがギリギリセーフだと思いたい。
思いたいのだが…
「見つけましたよ」
「「「ギャアアアアアアッ!!!」」」
アウトだったらしい。
静まり返っている中、はくしょん、のは文字が出ればそりゃ見つかるものも見つかるもので…雪達はこちらに振り向くヘドロの恐怖に悲鳴を上げながら逃げ出した。
背後に『坂田さん!!』と聞こえるが、幻聴だと思いたい。
「いやだアアア!!!まだお付き合いもした事ないのに死ぬなんていやだアアア!!まだあねさま達のところにいきたくないよおおお!!」
「雪ー!!お前が犠牲になれば全ては丸く収まるネーー!!」
「なにそれ勝手に決めるなアアア!!」
「お前の分まで俺達が生きてやるーーっ!」
「オイイ!!何お前も同じ事言ってんだ!!っていうかてめえら普段は散々おっぱいおっぱいとセクハラしておいていざとなったらこの態度か!!姉上に半殺しにされちまえ!!」
更には追いかけてくる気配もし、雪達は当てはないが逃げていた。
出口が見つからないためただただ走るしかないが…神楽は雪を生贄に逃げ切ろうとし、それを突っ込むや否や銀時も神楽と同じ事を言っていた。
自分を犠牲に生き延びようとする2人に雪は今までの恨みつらみがこみ上げキレ気味で突っ込んだ。
もはや最後は突っ込みと言うよりも叫びに近い。
叫びながら突っ込んでいるとふと違和感を感じた。
「ちょ、ちょっとオオオ!!上行っちゃってるよ!?のぼっちゃってるよ!?」
「だったら降りろオオオ!」
「一人でなアアア!!!」
「あんたらは鬼かアアア!!」
違和感…それは階段だった。
どうやら無我夢中に走っている間に雪達は階段を登っていたようで、降りの階段どころか上っている事に雪は焦りを見せた。
だが今更降りるつもりはない銀時達の冷たい言葉に雪はこれでもかと叫ぶ。
鬼か、と突っ込みを入れる雪に銀時は『鬼はあれだアア!!』と振り向いた。
それに釣られて雪と神楽も振り向けば…
「待ってください!!」
「「―――ッ鬼だアアア!!」」
ヘドロがいた。
ヘドロは走って逃げる雪達を追いかけ階段を上がっており、もうすぐそこまで追いつきそうな距離にいた。
それを見て雪達は走る速さを速める。
そして長く感じていた階段も割に近づいているのか…雪達の目に扉が見えた。
その扉は普通の扉に見えるが、今の雪達には光り輝いて見える。
三人が勢いよく開ければそこには地上があった……、らよかったのに。
「な、なにここ…」
「こ、こんなに高かったっけ…」
扉を開ければそこは地上だった…などは夢物語。
そこは上がっていたから当然だが地上をはるかに遠ざかり建物のてっぺんだったらしい。
唖然としていると後ろからヘドロが呼ぶ声がし、雪達はビクリと肩を跳ねさせながら入口から離れ柵ギリギリに逃る。
高所恐怖症じゃなくても怖がる高さだが、ヘドロの恐怖に比べればただ高いだけなんて可愛いものである。
雪達が柵へと逃げてすぐ、ヘドロが追いつき雪達と対峙する。
「…雪、神楽……短い付き合いだったな…」
「銀さん…」
「銀ちゃん…」
「三人同時に行けば目はある…最後は決っか」
『やっと追いつきましたよ』と呑気なヘドロの口調が更に怖さを倍増させる。
狩りは最後ほど注意しろと狩人は言うが、それを銀時は狩られる側としてその言葉に納得した。
人も、獣も、追い詰められれば追い詰められるほど牙を剥くのだ。
銀時の言葉に雪も神楽はお互い顔を見合い、そして二人も決意を固めた。
「そうですね…江戸の街を…地球を守りましょう!」
「そうネ!それが私たちにできる唯一の事アル!」
銀時が一歩前へ出れば雪と神楽もその隣に並ぶ。
黙ってヘドロの食糧になるよりは1%の可能性を信じ、ヘドロに最後まで抵抗することを決めたのだ。
「行くぜ!!」
銀時の声掛けにより、雪も神楽も覚悟を決め銀時に続きヘドロに向かっていった。
うおおお!、と叫びながら飛び上がりヘドロへ体当たりしようとしたのだが…
「あ、カナブンだ」
ヘドロが足元にいるカンブンを見つけ、手ですくうためしゃがみ込んだ。
「「「え。」」」
ヘドロがしゃがみ込んだため、襲い掛かろうとした三人はヘドロではなく、空気を蹴ることとなり、そのままの勢いで柵さえも超えてしまった。
「「「ギャアアアア!!!」」」
こういう時はよく一カメ二カメ三カメと止まっている事が多い。
だが、実際も長く空中の中止まっているように感じるらしい。
本当は止まってなくて一瞬で下に落ちていくのだろうが、雪達には一カメ二カメ三カメと長く空中で止まっている感覚だった。
だが透明の床ではないため雪達は重力に従いはるか先の地上へ落ちていこうとしていた。
「坂田さん!!」
だが、銀時の襟を掴み、銀時は雪と神楽の腕を掴んだ。
咄嗟の事だが銀時はヘドロに助けられたのだ。
ひゅうひゅうと風が身体全体に当たり、地に足がついていない不安定さが今銀田達が空中にいることを嫌でも教える。
ギギギ、と銀時が青ざめた顔を上げれば、そこには自分の襟を掴んでいるヘドロがいた。
「よかった…大丈夫ですか?みなさん」
ヘドロは落ちそうになった銀時達が助かりホッとしていたのだが……銀時はヘドロへの恐怖+落ちそうになった恐怖に…
「「「……はい…ありがとうございます……」」」
そう返すしかなかった。
結局、ヘドロの腹の中に入る事もなく…雪達は手土産まで貰い無事に地上へ帰してもらったという。
そんな逃げる三人だったが、どんなに走っても、どんなに曲がり角をまがっても…出口が見当たらなかった。
「な、何この家ーッ!!出口どこオオオ!!!」
「罠ヨ!!この家自体が罠ヨ!!!」
「!――アソコ!アソコヨーーー!!」
どんなに走っても出口が見当たらず、しかし立ち止まることも出来ず走りっぱなしなのもあり雪は叫んだ。
神楽も雪に続いて叫び、扉を見つけたらしい銀時がテンパりすぎて神楽に釣られて片言になりながら真っ直ぐ前を指差し叫ぶ。
三人は飛び込むように扉に体当たりし滑り込んだ。
「いたた…ってギャーー!!」
「ばっか!叫ぶな!ヘドロに見つかるだろ!!」
「どうしたネ!雪!!」
「あ…あ、ああ、あ、あれ…っ!!」
ズサーっと滑り込んだが下は草だったため、痛くはなかった。
だが既に体力も限界なのか、雪の肩は思いっきり上下に動いていた。
ぜーはーと三人が三人荒い息を繰り返していると、ふと顔を上げた雪が悲鳴を上げ、悲鳴を上げる雪に銀時はヘドロにバレると叱った。
アワアワとさせる雪に神楽がどうしたのかと問えば雪は言葉を噛みに噛みながら前方を指差さす。
前方へ指差す雪の指を伝って前を見れば、銀時も神楽も雪と同じ反応を示した。
前方のそれを見た瞬間銀時が『さいだーーん!!』と鳴いた。
「で、ですよね!!祭壇ですよね!?生贄をささげるんですよね!あそこに!!」
「いやヨーーッ!!私死にたくないーーッッ!!」
そう、目の前には石の彫刻が壁にはめ込まれ、その下には石の板のような物があった。
それはもう立派な祭壇にしか見えず、雪と神楽は銀時に抱き付く。
だが雪達は切羽詰まりすぎて知らなかった。
その部屋の室名札には寝室と書いてあるのを。
だが、地球人や地球人に似ている夜兎族である雪達は石のベットで寝ることは皆無に等しい。
そのためもし寝室と書かれたプレートを見てもきっとまたマイナスの方へいくのだろう。
「坂田さーん!どこ行ったんですか!?」
その時、後ろからヘドロの声がし、雪達は騒いでいたのをピタリと止める。
足音も近づいてきているのも聞こえ、三人は傍にあった草むらへと身を隠す。
すると丁度すれ違いにヘドロが現れ、三人の緊迫した空気は更に重くなった。
「確かここから物音が聞こえたんだけどなぁ…聞き間違いかな…早く見つけないと……」
ドク、ドク、ドク、と三つの心臓がこれでもかと言わんばかりに激しく動く。
その音も聞こえるんじゃないかと心配になりそうなほど雪は緊張していた。
次捕まったら確実にあの釜の中逝きだと思うと何が何でも逃げ切らなければと思う。
『ここじゃなかったかな…』、と暫くし別の場所へ行くため部屋を出ていこうとするヘドロに雪はホッとしたのもつかの間……神楽がくしゃみをしようとしていた。
その気持ちは分かる。
息さえも殺さなければならない時にくしゃみが出そうになってしまうのは、分かる。
しかしここでくしゃみをして見つかっては死への階段一直線である。
くしゃみをしようとする神楽に雪と銀時が寸前で手で口を塞いだ。
雪達はセーフだと思った。
はくしょんっ!、で表すならば『は』は出てしまったがギリギリセーフだと思いたい。
思いたいのだが…
「見つけましたよ」
「「「ギャアアアアアアッ!!!」」」
アウトだったらしい。
静まり返っている中、はくしょん、のは文字が出ればそりゃ見つかるものも見つかるもので…雪達はこちらに振り向くヘドロの恐怖に悲鳴を上げながら逃げ出した。
背後に『坂田さん!!』と聞こえるが、幻聴だと思いたい。
「いやだアアア!!!まだお付き合いもした事ないのに死ぬなんていやだアアア!!まだあねさま達のところにいきたくないよおおお!!」
「雪ー!!お前が犠牲になれば全ては丸く収まるネーー!!」
「なにそれ勝手に決めるなアアア!!」
「お前の分まで俺達が生きてやるーーっ!」
「オイイ!!何お前も同じ事言ってんだ!!っていうかてめえら普段は散々おっぱいおっぱいとセクハラしておいていざとなったらこの態度か!!姉上に半殺しにされちまえ!!」
更には追いかけてくる気配もし、雪達は当てはないが逃げていた。
出口が見つからないためただただ走るしかないが…神楽は雪を生贄に逃げ切ろうとし、それを突っ込むや否や銀時も神楽と同じ事を言っていた。
自分を犠牲に生き延びようとする2人に雪は今までの恨みつらみがこみ上げキレ気味で突っ込んだ。
もはや最後は突っ込みと言うよりも叫びに近い。
叫びながら突っ込んでいるとふと違和感を感じた。
「ちょ、ちょっとオオオ!!上行っちゃってるよ!?のぼっちゃってるよ!?」
「だったら降りろオオオ!」
「一人でなアアア!!!」
「あんたらは鬼かアアア!!」
違和感…それは階段だった。
どうやら無我夢中に走っている間に雪達は階段を登っていたようで、降りの階段どころか上っている事に雪は焦りを見せた。
だが今更降りるつもりはない銀時達の冷たい言葉に雪はこれでもかと叫ぶ。
鬼か、と突っ込みを入れる雪に銀時は『鬼はあれだアア!!』と振り向いた。
それに釣られて雪と神楽も振り向けば…
「待ってください!!」
「「―――ッ鬼だアアア!!」」
ヘドロがいた。
ヘドロは走って逃げる雪達を追いかけ階段を上がっており、もうすぐそこまで追いつきそうな距離にいた。
それを見て雪達は走る速さを速める。
そして長く感じていた階段も割に近づいているのか…雪達の目に扉が見えた。
その扉は普通の扉に見えるが、今の雪達には光り輝いて見える。
三人が勢いよく開ければそこには地上があった……、らよかったのに。
「な、なにここ…」
「こ、こんなに高かったっけ…」
扉を開ければそこは地上だった…などは夢物語。
そこは上がっていたから当然だが地上をはるかに遠ざかり建物のてっぺんだったらしい。
唖然としていると後ろからヘドロが呼ぶ声がし、雪達はビクリと肩を跳ねさせながら入口から離れ柵ギリギリに逃る。
高所恐怖症じゃなくても怖がる高さだが、ヘドロの恐怖に比べればただ高いだけなんて可愛いものである。
雪達が柵へと逃げてすぐ、ヘドロが追いつき雪達と対峙する。
「…雪、神楽……短い付き合いだったな…」
「銀さん…」
「銀ちゃん…」
「三人同時に行けば目はある…最後は決っか」
『やっと追いつきましたよ』と呑気なヘドロの口調が更に怖さを倍増させる。
狩りは最後ほど注意しろと狩人は言うが、それを銀時は狩られる側としてその言葉に納得した。
人も、獣も、追い詰められれば追い詰められるほど牙を剥くのだ。
銀時の言葉に雪も神楽はお互い顔を見合い、そして二人も決意を固めた。
「そうですね…江戸の街を…地球を守りましょう!」
「そうネ!それが私たちにできる唯一の事アル!」
銀時が一歩前へ出れば雪と神楽もその隣に並ぶ。
黙ってヘドロの食糧になるよりは1%の可能性を信じ、ヘドロに最後まで抵抗することを決めたのだ。
「行くぜ!!」
銀時の声掛けにより、雪も神楽も覚悟を決め銀時に続きヘドロに向かっていった。
うおおお!、と叫びながら飛び上がりヘドロへ体当たりしようとしたのだが…
「あ、カナブンだ」
ヘドロが足元にいるカンブンを見つけ、手ですくうためしゃがみ込んだ。
「「「え。」」」
ヘドロがしゃがみ込んだため、襲い掛かろうとした三人はヘドロではなく、空気を蹴ることとなり、そのままの勢いで柵さえも超えてしまった。
「「「ギャアアアア!!!」」」
こういう時はよく一カメ二カメ三カメと止まっている事が多い。
だが、実際も長く空中の中止まっているように感じるらしい。
本当は止まってなくて一瞬で下に落ちていくのだろうが、雪達には一カメ二カメ三カメと長く空中で止まっている感覚だった。
だが透明の床ではないため雪達は重力に従いはるか先の地上へ落ちていこうとしていた。
「坂田さん!!」
だが、銀時の襟を掴み、銀時は雪と神楽の腕を掴んだ。
咄嗟の事だが銀時はヘドロに助けられたのだ。
ひゅうひゅうと風が身体全体に当たり、地に足がついていない不安定さが今銀田達が空中にいることを嫌でも教える。
ギギギ、と銀時が青ざめた顔を上げれば、そこには自分の襟を掴んでいるヘドロがいた。
「よかった…大丈夫ですか?みなさん」
ヘドロは落ちそうになった銀時達が助かりホッとしていたのだが……銀時はヘドロへの恐怖+落ちそうになった恐怖に…
「「「……はい…ありがとうございます……」」」
そう返すしかなかった。
結局、ヘドロの腹の中に入る事もなく…雪達は手土産まで貰い無事に地上へ帰してもらったという。
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