【140字SS「手繰り寄せた糸の先」】
帯びた熱は簡単には冷めないものだと知り尽くした。それがわからず苦しんだ頃に比べれば、今は琥珀を見つけただけで僥倖といえる。手繰り寄せた糸の先にあるものが、どれだけ重く苦しいものなのかはわからない。彼女は沈黙する。
それでも私はずっと変わることがないのだと、自嘲気味に笑うしかなかった。
帯びた熱は簡単には冷めないものだと知り尽くした。それがわからず苦しんだ頃に比べれば、今は琥珀を見つけただけで僥倖といえる。手繰り寄せた糸の先にあるものが、どれだけ重く苦しいものなのかはわからない。彼女は沈黙する。
それでも私はずっと変わることがないのだと、自嘲気味に笑うしかなかった。
2020/10/12