【寝言を言うときはだいたい悪夢】
彼女はよほど疲れていたのか、今日は先に眠ってしまったようだ。聞こえてくる穏やかな寝息が可愛らしくて、自然と頬が緩んだ。
こんなことを知ったら、彼女はひどく腹を立てるだろうな、と思いながら、彼女が健やかに眠る様子を見ていた。彼女の長い黒髪を手ぐしで撫でながら、向き合うように隣に滑り込んだ。
「ミクリ……ミクリ……」
小さな声だった。寝言らしい。彼女は私の夢でも見ているのだろうか、と少し嬉しくなった。
悪夢でないといいのだけれど。
「好き……だから……」
「うわ」
これは、ずるい。さすがにずるい。
大きく喉を上下させてから、ため息をついた。彼女の頬に触れると、口の中に空気を含んでいるのか、ふわふわとしていてさわり心地が良い。
「なんでこういうときに限って、君は先に寝ちゃうかなあ」
そう独りごちながら、私は彼女を抱きしめて目を閉じることにした。かなり寝付けないだろうが、仕方ない。全部、あの子の寝言が悪い。
彼女はよほど疲れていたのか、今日は先に眠ってしまったようだ。聞こえてくる穏やかな寝息が可愛らしくて、自然と頬が緩んだ。
こんなことを知ったら、彼女はひどく腹を立てるだろうな、と思いながら、彼女が健やかに眠る様子を見ていた。彼女の長い黒髪を手ぐしで撫でながら、向き合うように隣に滑り込んだ。
「ミクリ……ミクリ……」
小さな声だった。寝言らしい。彼女は私の夢でも見ているのだろうか、と少し嬉しくなった。
悪夢でないといいのだけれど。
「好き……だから……」
「うわ」
これは、ずるい。さすがにずるい。
大きく喉を上下させてから、ため息をついた。彼女の頬に触れると、口の中に空気を含んでいるのか、ふわふわとしていてさわり心地が良い。
「なんでこういうときに限って、君は先に寝ちゃうかなあ」
そう独りごちながら、私は彼女を抱きしめて目を閉じることにした。かなり寝付けないだろうが、仕方ない。全部、あの子の寝言が悪い。
2020/10/12