Solicitation:2nd game 2
『で?私は何すれば良いの?』

『それについてなのですが・・・黒崎さんは最終的には前に出て頂きます。』

『『『え?』』』





紫希が動いた。
それを受けて、千百合も動く。

「黒崎さん!」
「ん!」



『代表者を前に出すというのか?狙い撃ちではないか。』
『ええ。ですが、このチーム。幸村君がディフェンスに徹する時点で真田君と柳君が取られるので、持久力的には我々はジリ貧なのです。』

自分達はスタミナが弱い。
柳生はその事をちゃんと考慮に入れていた。

『向こうは必ずその隙を突いて来ます。そしてそうなった時、動かすのはおそらく・・・春日さんでしょうね。』
『なんで?』
『黒崎さんは春日さんと、それから幸村君。この2人相手には手荒な事が出来ない傾向にあると思っているのですが、間違っていますか?』
『・・・・・・』

合ってる。

『おい、返事をせんか!』
『まーまー、話進まねえから、そういちいちピリピリすんなよ。で?だから、春日が出て来るって?』
『はい。おそらく向こうの代表者は春日さんでしょう。』
『それは何故そう言えるのだ?』
『此方の代表者が黒崎だから、だな?』
『はい。皆が膠着状態に陥った末に、黒崎さんと1対1になり、且つ黒崎さんから攻撃を仕掛けられ辛い。春日さんは正にうってつけです。』
『でも、春日も人にボールぶつけられるような性格してねえだろい?』
『そこがおそらく向こうの狙い目です。「春日さんに出来るはずがない」この思い込みをついて来るでしょう。心を鬼にしてぶつけろとか、リーダーの命令だとかなんだとか、言い包めてくることが予想されますね。』

そもそも平素なら兎も角、これはゲームなのである。
そうしないと勝てない・・・引いては仁王に迷惑がかかるのなら、紫希はとんでもなく嫌がりながらも、それでもやるだろう。

『ですから、黒崎さん。黒崎さんは前に出て下さい。』
『・・・・・』

『そして、春日さんより早くぶつけてしまうのです。』




「・・・・くそ。」

丸井からの二次災害ペイントを足に受けながら千百合は呟いた。

やりたくない。
とってもやりたくない。

でもやらないと。
リーダーの為に尽力しないと。



『良いですか、黒崎さん。酷な事を言ってしまうようですが、勝つ為です。』



(柳生、あんたきっとテニス部と気が合うわよ)

勝つ為にすべきことを人に強いることが出来るその性格。
常勝を掲げるテニス部に在籍する為の必須スキルだ。

「・・・紫希!」

「う、あ、千百合、ちゃん・・・・」



『1対1に持って行けば、後はもうこちらの物です。』

勝つ為に。
それさえ胸に刻んでいれば。

『黒崎さんの方が、身体能力は高いのですから。』


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