100話記念企画 No.059
「はー・・・・」
ある日の朝、丸井の隣に座るクラスメイトの男子が深いため息を吐いていた。
「よ!」
「あー・・・おす・・・」
「どうした?腹でも痛い?」
「そういうわけじゃ・・・ああ、ある意味では痛いのか・・・・」
「?」
「昨日の夜からさー、3つ上の姉貴が帰ってきてんだよ。まあうるせーのなんの・・・」
「帰って?修学旅行とかからって事?」
「いや、うちの姉貴スポーツ特待で全寮制のとこ行ったから。」
「へえ!」
色々初耳な上に新鮮な情報であった。
スポーツ特待だって。きっと優秀なのだろう。
「そういえばさー。」
「ん?」
「丸井はそういう学校行かなかったのな。お前マジでテニスに熱心だし、寮付きの学校でも良かった気がするんだけど。」
「ああ。でもなー、全寮制か・・・」
考えた事もなかった。
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