5万打記念企画 No.052
「黒崎さんって大人っぽいよね〜」
「・・・・は?」
授業と授業の間の中休みで、千百合はすぐそこに居たクラスメイトに唐突にそんな事を言われた。
そこに居たと言っても本当にそこに居ただけで、自分は紫希と、そのクラスメイトは他のクラスメイトと思い切り話し込んでいたので、さっきまで全然お互いの会話とか何にも聞いてなかったのだが。
「何か、いつも落ち着いてて大人びてる〜って感じ?」
「わかる!何か、つまんない事でバカ騒ぎしないタイプみたいなイメージ!」
「高校生とかに間違われそ〜!」
「わかるー!ねえねえ、そんな経験ない?」
「・・・あるけど。」
「「ほらー!」」
「・・・・・・・」
「あ、あはは・・・」
なんだろう。
貶されてるわけじゃなくても、千百合はこういうのが不愉快である。
イメージで物を話されるのは苦手だ。
「そもそも彼氏居るのが大人っぽい。」
「っていうか、幸村君と付き合えるのが大人っぽい。」
「どういう事よ。」
「ああでも、わかる気もします。」
「マジ?」
「幸村君がそもそも大人みたいに落ち着いてる性格ですから、なんとなく彼女もそうなんだろうな、みたいな・・・例えばですけど私、もし柳君や柳生君に彼女さんが出来たとか聞いたら、何を聞く前から大人びた方なんだろうなって思ってしまうと思います。」
「・・・・・・」
そう言われると確かにそうかもしれないけど。
「何か付き合い方も大人びてそ〜!」
「そうそう、デートは美術館とか植物園とか、カフェでランチみたいな!」
「ゲーセンとかカラオケとか、そういう所は行かないみたいな。」
「あのね、」
「あれ?ごめん、間違ってた?」
「・・・・あってるけど。」
やっぱりー!というはしゃいだ声が教室に響いた。
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