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ジャンル不問で思い付いた小ネタを徒然と。
「元就様、宜しいでしょうか?」
「斯様な夜半に何用だ。我は寝る。」
「………御疲れに御座いますか?」
「四六時中貴様の様な者が傍に居って疲れぬ者が居るならば見てみたいわ。」
「伊予の巫女様は楽しいと仰有ってくださいました。」
「あれは数には入らぬ。用がないなら我は寝る。貴様に割く時間など一刻と持ち合わせて居らぬ。」
「用ならば御座います、元就様。」
「手短に済ませよ。」
「子作り致しましょう、元就様。」
「寝る。」
「元就様!」
「ええい、黙れ!我は寝る!邪魔をするでない!」
「いいえ、いいえ!今宵こそは逃がしませぬぞ、元就様!」
「何をしておる!?女が夜這いなど、貴様恥を知れ!」
「何を仰有いますか!私めが恥を忍んで夜這いますのは元就様のせいに御座ります!」
「な?!我を愚弄するか?!」
「ええ、ええ!愚弄致しまする!御寵愛の側室が居るのならば構いませぬが、元就様は他に室をとらぬではありませぬか!御自身の御立場を御考えくださいまし!」
「一人で斯様に姦しいというのに室など他に要らぬわ!」
「側室をとれと申しているのではありませぬ!要るのは御世継ぎで御座ります!」
「世継ぎなどまだ要らぬ!毛利の安泰の為、中国平定を志す今、そんなものにかまけておる時間はまだ無い!」
「それが天下の知将の御考えとあらば益々愚弄のし甲斐が御座ると言うもの!」
「何だと?!」
「安芸を平定し、時世穏やかな今であるからこそ御世継ぎが必要なのではありませぬか!中国平定の傍に御世継ぎを置き、策や政を教えていけば、老いてから口で説くより遥かに優秀な御世継ぎになりまする!」
「……くっ、」
「宜しいですか元就様!元就様が中国を平定し毛利を安泰させたとしても御世継ぎが居らねば、居たとて腑抜けでは毛利はまた乱世に放り込まれまする!待っているだけでは御世継ぎなど生まれぬのですよ!!」
「…………」
「聞いておいでですか元就様!」
「…………」
「元就様!」
「…………」
「……元就様?」
「…………」
「…………」
「…………」
「……?……、……まあ!まあ!何て卑怯な!狸寝入りなのは解っておりますよ!元就様!元就様っ!!!」
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甲斐性なしの元就と勝ち気で賢い正室の子作り騒動、笑い多め。タイトルの細君は「ほそぎみ」読みで奥様は魔女的に(笑)
2021/08/14
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