3限目

「席に着け。小テストをするぞ。」


えーっ!!と言うブーイングが教室内を飛び交った。

3限は数学。担当は好きな先生ランキング上位常連の小十郎。人情味がある良い先生だが抜き打ちテストが大好きなのが困る。


ざわつきながらも全員、渋々着席すると、小十郎はB5の藁半紙を配りだした。

全員に行き届くと開始の合図が掛かる。制限時間は10分だ。

まぁ、当然の事ながら全教科置き勉している私が解けるはずもなく、大問1の基礎計算が終わった所で手も止まる。

テスト前に一夜漬けしてギリギリ赤点ばっか取ってるんだから、間違っても答えられる筈がない。


シャーペンをクルクル回しながら眉間に皺を寄せ、問題を睨み付けた。


「(……ん?)」


大問2を一瞥して大問3の問題文に目を遣れば、どっかで見た事がある。


はて。何処だったか……。





…………。


あーっ!すっごいモヤモヤするッ!!もうすぐそこまで出かかってんのに出て来ない!!苛々する!モヤモヤする!これって脳に良いらしいね!って関係ないだろ今は!!


「時間だ。最後尾、回収してこい。」


とか何とか1人でノリ突っ込んでれば回収の号令がかかった。
あー…。結局、大問1しか解けなんだ。

そのモヤモヤのまま残りの授業を受けて、終業のチャイムを聞き、昼休み突入前、足早に教室を出て行こうとする人物を引っ捕まえる。


「ちょ!竹中!待って待って!聞きたい事があるんだ!」

「僕には時間がないんだ、手短に御願するよ?」


怪訝な顔をした竹中だったが、一応話は聞いてくれるらしい。
振り返って腕を組んだ。


「さっきのテストの大問3ってどっかでやった事ない?」

「大問3?………君には熟々呆れるよ…。」


私の質問を聞いた後、竹中はやれやれと言う風に眼鏡のブリッジを抑える。


「え!?何で何で?!!」


奴が失礼極まりないのは何時もの事だが、その内容が気になって問い返すと、竹中は数学の教科書を取ってきた。


「ほら、此処の問題だよ。見覚えないかい?」

「………あ。」





P172()
そう言や教えてもらったね。

「…あー、先々週の宿題ー…」

「僕の時間を返して欲しいね。」

「あはは……、すんません…」




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