| 放課後 「たりぃー。掃除かったりぃー。」 放課後。 大半の生徒が帰路に着いた為、明かに人が少ない教室に慶次の声が響いた。 6限目の花札事件(?)の一部始終を級長元就様が担任の御館様にチクったので、首謀者のレッテルを貼られた慶次、政宗、元親、幸村、佐助、かすが、そして私は罰掃除を課せられ現在に至る。 じゃんけんの結果、私とかすがは箒、元親がモップ、佐助は黒板、政宗が窓拭き、最後まで負け続けた幸村と慶次が雑巾担当だ。 「テメェのせいだぞ、元親。Be reflection!」 「ああん?あんただって乗り気だったじゃねーか!」 「つーか鬼の旦那は何で花札なんか持ってたのよ。」 「っせーな。偶々入ってたんだよ。」 責任を擦り付けられて、元親がちょっと不機嫌そうな顔をした。おっと、これでは場の空気がまずい。 「つーか元就もチクる事ないってー。」 「だよな!ガキじゃねぇのによォ。」 そこで私は矛先を変える事を試みた。するとまんまと元親が釣れてそうだそうだと日頃の鬱憤か、何やらグチグチ言い出す。 「あいつァちっと柔軟性ってのが足んねぇんだよな。」 「そうそう!頭が固いって大変だよなー。」 珍しく空気を読んだか、それともただ同意したかっただけなのか、慶次が雑巾掛けの手を休めてそう言った。 しかしそこにまた老舗皮肉屋が参入してくる。 「俺様が言うのも何だけどさー、慶次は柔らか過ぎでしょー。」 「全くだ。人の事を言える身分ではないぞ。」 「俺もそう思う。佐助は少し不真面目だ。」 「あはは。確かにね。」 「え?そっち?て言うか酷くない?」 皮肉が皮肉で返ってきたもんだからか、ちょっと苦笑いを浮かべるも、佐助は飄々とそれを躱した。 うーん。流石だな、佐助。 「つーかテメェ等、御喋りは終わらせてからにしようぜ。」 変な納得をしてると、いきなり政宗がいい子ちゃんな事を言い出した。 場の空気が一瞬固まり政宗に視線が集まる。 「うわ!政宗が真面目ぶってる!明日は槍が振る!」 「殺すぞテメェ!!」 「ちょ!ジョークじゃんか、ジョーク!!」 固まった空気に耐え兼ねて、ついつい声を上げてしまった私に政宗は窓拭きした雑巾を構えた。そんなに怒る事かどうか非常に疑問だが、本気で投げられそうなので必死に弁明する。 「まあまあ、御二人さん!その辺にしとこうよ。」 そこに慶次が仲介に入ってくれてどうにか顔面雑巾を免れる。 今ので本気になる理由が分からない。政宗のスイッチに疑問を感じた。 「しかし、政宗殿の意見も尤もで御座る。」 「そうだな。何時までもダラダラしている訳にはいかないな。」 「っしゃ!じゃあさっさと机運んで後ろ黒板側も終わらせちまおうぜ!」 「「「「おーっ!」」」」 元親の掛け声に政宗と佐助を除く全員が拳を掲げる。 因みに政宗と佐助は浅い溜息を吐いてニヒルを気取り同意を示したらしい。 それからは適度に雑談しながらそれなりの手際で掃除を終わらせる様個人個人で努力した。 流石7人掛かりなだけあってやる気を出せばそれなりに早い。 政宗の意外な発言から僅か5分程度で殆ど完了した。 「……ん?」 最後に全員で机を元の位置に戻していた時。 最前列の廊下側、元就の机を運んで椅子を下ろすと、そこに文字が羅列した紙が貼ってあるのを発見した。 不思議に思って注目すると、達筆のボールペン字に黄色の蛍光ペンで一文、アンダーラインが引いてある。 何かと思って、読んでみると、その内容に思わず顔がにやけた。 「Brake up!」 「やれば出来るな俺達!」 「これで帰れるで御座る!」 他にも見せてやろうと歓声に似た声に目を遣れば、他の皆が各々伸びながら声を上げている。 全ての机を運び終えたらしい。 「ちょっと皆来てー。」 「どうした?」 「何だァ?まだ何かあんのか?」 「面倒事は勘弁してよー?」 羽を伸ばす集団に声を掛けると、興味半分面倒半分に此方に寄ってきた。 集まった所でにやけ顔を堪えつつ私は例の紙を指差す。 「見てこれ。」 全員でそれを一斉に覗き込み、一斉に吹き出した。 罰掃除共
ルミイエローの
「御疲れ元就ー。」 「落ち零れ如きが。我を待たせるでないわ。」 「ったく、アンタは相変わらず手厳しいな。」 >>See you tomorrow!! |