6限目
「現文の濃先生は本日出張らしい。6限は自習だ。」

教室に帰ってきた元就がそう言った。
その言葉に私も含む一部で歓声が上がる。

授業開始から30分経っても教科担任の濃さんが来ないので、校則(生徒手帳)に則って、級長の元就が教務室に呼びに行ったのだ。時計を見て即座に行動を起こした元就に私や元親、慶次に政宗がバッシングしたのがもう既に懐かしい。

自習と聞いた私達は早速集まって、時間潰しの作戦会議を始める。授業中とかもう既に忘れている。

「トランプやろうぜ!」

「あ、私、今日持ってきてないや。」

「オイオイ、timing悪いな。」

「花札ならあっぞ?やっか?」

「何でそんなん持ってんだよ元親。」

「かすがもやろうよー。」

「私はルールを知らないんだが…。」

「教える教える!私とペアでやろう。」

「ねぇねぇ、俺様も交ぜてー。」

「お、いいねぇ!人数は多い方が良いに決まってるってね!」

「アンタはcard game強過ぎる。先が見えるgameはつまらねぇ。」

「え、何?竜の旦那負けるの怖いの?」

「Ha!笑えねぇjokeだな。俺が負けるなんざ有り得ねぇ!」

売り言葉に買い言葉とは正に。佐助の口が上手いのか、政宗の思慮が幼いのか、それとも両方か。
漫画みたいなテンポの展開に一同は笑った。

一角が騒ぎ出すとそれを皮切りに教室全体がガヤガヤし始めるのは方程式の様なものであって、私達のクラスも例外ではない。

私と元親と慶次の机をくっつけてガタガタと移動まで始めた訳で、周りがざわつき出さない訳がない。

何時の間にか教室内は昼休み状態と化していた。

「あ、ゆっきーもやらない?」

「し、しかし、自習と言えど授業中……」

「堅い事言わない、言わない!」

「佐助も参加してるよー。」

「怖じ気付いたか真田幸村ァ!」

「聞き捨てならぬ!某が何時怖じ気付いたか!」

「じゃあ手札配り直すねー。」

「この人数なら勝ち抜き方式にしたらどうだ?」

「あ、面白そう!流石かすが!」

着々と人数を増やして花札大会みたいになり出した時、教卓に何かを叩き付ける音がした。

驚いて、教室中が振り返れば、超不機嫌そうな元就が肩を震わせているではないか。

「愚劣な…。貴様等と同じクラスと言うだけで嘆かわしい…!」

ああ、完全に怒ってる。
花札誘った方が良かったかな?

「席に着け!自習課題を配布する!」

元就が手にしていたプリントの束を掲げると、教室中からブーイングの声が上がった。




自習監督もいないのに

「反対はんたーい!」

「元就だけやればいいじゃん!」

「貴様等は小学生かッ!!」



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