Monday




私は独り暮らしの一般人。

でも、私の部屋は独り暮らしの一般人が住むには適さない。


私の部屋は基本洋風だけど、一カ所だけ不自然な襖がある。

部屋を借りたばかりの時、何を思ったか、その襖に貼ってあったこれまた不自然なシールを剥がしてしまった。



それが事の始まりだと知らずに………、


「Hey!honey!!会いたかったぜ、my dear!!!」

「うわぁぁぁっ!!!今日は月曜日だったぁぁぁぁぁっ!!」





武将と一緒!〜月曜日〜





襖はどういう訳か戦国時代に繋がっていたらしく、一週間日替わりで戦国武将が私の部屋に現れる。


「俺に会えなくて寂しかっただろ?今日は一日中一緒に居てやるぜ。」


月曜日は奥州の覇者、独眼竜伊達政宗。


かなりカッコイイ外見と素敵な低音ボイスだけど、ぶっちゃけ只の変態。
今日も今日とて、私が着替えてるだろう時間を見計らって現れ、着替えも儘なってない私の腰に手を回して後ろから抱きしめて耳元で囁いている。


かなりカッコイイ外見と素敵な低音ボイスだけど、ぶっちゃけ只の変態。(大事な事なので2回言いました)


「寂しくないし、今日は出勤日です!!大人しく留守番してて下さいっ!!そして放して下さい!!」

「Ha!サボれよ仕事なんか。」

「そう言う訳にはいきませんて先週言ったじゃないですかっ!!」

「じゃあ逆に聞くが、何で何時も俺が来る日は出勤日なんだ?」

「年度始めに塾長が決めたんです。」


私の仕事は塾の講師なので、週に1、2回位しか出勤日がない。

学生達のテスト期間の時は、まぁ別だけど。


「ならそのジュクチョウって奴を倒せばhoneyは解放されるって訳だな?」

「社会に解放されたら只のニートになるじゃないですかっ!!変な考えは起こさないで下さいっ!!」


ギラリと隻眼を光らせ、腰の刀に手を添えた政宗さんを私は咎めた。


この人の“倒す”は“殺す”って事なんだ!!
それは詰まり犯罪なんだ、今の時代っ!!


「御昼の時間には一旦帰ってきますから。」

「それまで独りで何してろってんだ。」

「ちゃんと留守番してくれたら、良い事してあげますよ?」

「OK,任せろhoney.」


未だ放してくれない政宗さんの腕の中で何とか着替え終わってからそう言えば、ころっと機嫌が良くなった。

良い事って言っても、多分、政宗さんが考えてる様な事するつもりないけど、敢えて、深く掘り下げないでおく。


因みに私がする良い事と言うのは、精々肩叩きかお菓子を作ってあげる位だったり。


まぁ、それを言っちゃうと、また御機嫌斜めになるから言わないでおくけど。


「じゃあ、政宗さん。私は出掛けたいので、いい加減手を放して下さい。」


そう言って頭だけ振り向けば、全身から血を抜かれる気分になった。



何でかって?



政宗さんが獲物を狙う目で私を見て、舌舐め摺りをしているからです。


「そう焦るなよ、honey.少し位、時間はあるだろ…?」

「ちょ、ちょちょちょちょ…!!!ま、政宗さんんんんんんんんっ!!?」


くるりと身体を回されて顎を固定されてしまえば、力では敵わない。


只の変態だけどかなりカッコイイ外見と素敵な低音ボイスなので、うっかり顔は真っ赤になってしまう。


「照れてんのか?可愛いな。優しくしてやるから安心しな。」

「違いますっ!!違いますからっ!!てか優しくしてやるって何をっ!!?」

「Oh…!聞くのは野暮ってもんだぜ?」

「近いっ!!顔近いです顔ォォォォォォォォォォォォッ!!!」


ニヤリと口角を上げればそれが合図。



もう他人の声は耳に入りません。の合図。



「ちょ、待ってっ!!待ったっ!!待ったっ!!!」

「もう止まんねぇな………」

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!ぎぃゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!だぁれかぁぁぁぁぁあっ!!!』



すぱんっ!!


「「!!?」」


叫び声を上げれば、例の襖が音を立てて滑った。

驚いて目を遣れば、勢い余って摩擦で敷居が煙を上げている。その向こうに見えたのは常時背景に“仁義”の二文字が見えるあの人。


「政宗様っ!!」

「Shit…!!」

「こ、小十郎さんっ!!た、助けてぇぇぇぇぇっ!!!」


キチッと座って頭を垂れる小十郎さんに助けを請う。


「政宗様!!やはり此処にいらっ………むぁさむぬぇさむぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!


頭を上げた小十郎さんが政宗さんに説教しだすまで時間は掛からなかった。






Monday!!
問題山積み月曜日!


fin!
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