竜次お兄ちゃんのお友達
『竜次おる〜?』

「修二くん!いらっしゃい」

日曜のお昼下がり ちゃーい、なんて掛け声と共に家に訪れたのはお兄ちゃんのお友達の修二くんだった


『あんずちゃんおはよーさん 竜次は?』

「お兄ちゃんならコンビニ行っちゃった さっき入ったばっかりだからもうちょっと時間掛るかも」

『なら今はあんずちゃんと2人きりなんや?』


今日も可愛ええなぁ、なんて言いながらウインクしてくる修二くんに胸がドキドキしちゃう かっこよくてテニスも強くて、それでいて誰にでも優しくて、大好きなお兄ちゃんのお友達


「あ、そうだ修二くん何か飲む?暑かったから喉乾いたでしょ」


お兄ちゃんが帰ってくるまでの間玄関で待っててもらうのも申し訳なくてリビングに上がってもらったけど、タイミングが良いのか悪いのか、家族は今誰も居ないから修二くんと2人きり

そんな状況が少し照れくさくて話題を逸らしちゃったけど修二くんにはきっとバレてるんだろうな


『う〜んせやなぁ ならお茶でも貰おかな』

『わかった ちょっと待っててね』

『そういえばあんずちゃんって次の休みにあるデカい花火大会行くん?』

「海の方であるやつ?それならお兄ちゃんと行ければな、とは思ってたけど」

『それさ、俺と2人きりで行かん?って誘ったら竜次おにーちゃんは怒るやろか』


肩肘を付きながらどう思う?なんて聞いてくる修二くんの意図が分からなくて、頭の中で反芻する 花火大会……修二くんと2人……2人きり……?


『あ、あんずちゃんぽかんとしてもた でも竜次から聞いたけど今彼氏おらへんのやろ?』


なら俺とデートしようや、なんてケロッと言ってのける修二くん

「えっと、修二くんは私と一緒でいいの……?私じゃなくてお兄ちゃん誘う、とか…」

『俺はあんずちゃんと行きたいんやけどな〜 それとも俺と2人やったら嫌?』

「そ、そんなことはないよ……!」

『なら決まり!竜次お兄ちゃんにはナイショやで?』


可愛い浴衣着てくれると修さん嬉しいわ〜、なんて言いながら立ち上がったと思ったらこっちに近付いてきた修二くんが私の前髪をかき分けてちゅ、っと触れるだけのキスを落とす え、待ってキス……?

「しゅ、修二くん!!!」


あ、そろそろ竜次のやつ戻ってくるみたいやからあんずちゃんは1回自分の部屋戻ってその赤い顔落ち着かせた方がええよ

そう飄々と言ってのける修二くんの真理が掴めないまま自室に戻らされた私は、その後来る修二くんからのLINEに更に頭を悩ますことになるのだった




『正式な告白は次に持ち越しやな☆』


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