20160706
(blogの方で書いた、途中まで書いたものの詰んでる未付き合い状態での待ち合わせからのデートネタです)
(続きが浮かべば続きますが、現状ずっと詰んでるので供養も兼ねてここで晒します)
ほんの少しですが他より長いので畳みました。続きのリンクよりお進みください。
自宅を出る前に玄関横の鏡を覗き最終チェック。
服装よし、髪型よし、メイクだって問題ない。よしっ!
ガッツポーズを作るようにぎゅっと拳を握って気合いを入れてから、私は外へと飛び出した。
***
数日前、メールを受け取った私はスマホ画面を確認すると、そこに表示されていた雪村透という名前を目にして心臓が飛び出すかという思いを私はした。
今度の土曜日空いてる?
それだけ記された、簡素なメール。しかし私は脳が内容を理解するのに数分を要したのだった。やっと内容を呑み込み、動揺を押し殺しながら必死に画面をタップして文字を打つ。
空いてますよ。なにかご用でしょうか?
雪村さんに合わせて簡素な方がいいのだろうか。そうは思ったものの、少しでも可愛さがプラス出来ればとハテナの後には笑顔の顔文字を添えた。こんな簡単で短い文でも何度も誤字の確認をしてから送信ボタンに触れる。返信はたいして時間を置かずに届き、私はすぐにメールを開いた。
じゃあ12時に○○駅前で。
と、これまた簡素な内容だ。
詳細はないのだろうかと思いその旨を記したメールを送ってみたのだが『当日まで秘密』とのことだった。
何の用事だろう?
不安は残るが雪村さんのことだ。酷いことにはならないだろうとそのメールに了承したのが事の発端だった。
***
待ち合わせの駅に着いたのは15分程前だった。
雪村さんはまだ来ていないだろうと思いながらも改札を抜け、辺りをきょろきょろと軽く見回すと、出口正面の花壇脇に腰かけている待ち合わせ相手の姿があった。彼はすぐに私に気付いたようで、ゆるゆるとこちらに手を振っている。
まさかもう来ているなんて!
遅刻だけは避けねばと、早めに来たことは正解だったようだ。
「すっすみません! お待たせしてしまいましたか!?」
「いやいや〜、まだ待ち合わせの時間にもなってないんだから」
普段の物より少し高めの慣れないヒールを鳴らしながら、慌てて雪村さんの元へ駆け寄ると、気にしない気にしない、と袖を余したカーディガンをゆるゆると揺らして彼は穏やかに迎えてくれた。
「誘ったの俺だしね。それにこういう時に待つのは男の仕事でしょ?」
「そ、そういうものですか?」
「そういうもの。ほら行くよ」
言うや否や雪村さんはさっさと動き出し前を歩き出す。慌てて私も足を踏み出したのだが雪村さんは歩くスピードを緩めてくれているようで、追い付こうと小走りした私だったがたいして走らずにすぐに追いつくことができた。私が横に並ぶと、彼は横目でチラッとこちらを確認したようだった。