「じゃあ署に戻って行方不明の保育士さんを調べてみるけど、他県からきてたら時間かかっちゃうなぁ…」

山村警部が顎を手で擦りながら渋い顔をしていると、
「犯人の手がかりならあそこに残ってるよ!…靴の裏の模様までははっきりわからないけど、足の大きさならこれでわかるんじゃない?」
コナンが指差した先には、遺体を埋める穴を掘った時のものであろうスニーカーの跡が残っていた。

山村警部が胸元からメジャーを取り出すと、ありすも後ろからそれを覗き込む。
26cm、男性の標準的な靴のサイズだ。

「スコップも落ちてるけど指紋はあまり期待できないね、ここに放り出していったって事は軍手とかをしていた可能性が高いから」
「つまり犯人の手掛かりは靴のサイズが26cmだって事だけ、後は鑑識さんが来るのを待って…」
「山村警部、これを見て!」
一旦捜査を切り上げようとする警部を、コナンが遮る。

「ん?」
「ほら、その人の手、不自然な形してるよ…」
コナンの言葉に今度は女性の手に視線が集まる。

「何だろうコレ…手話か何かかい?」
「さぁ…血の跡からするとこの人が死ぬ間際に寝袋の中で必死にこの指の形を作ったんだろうけど…」

彼女の手についてはありすも気になっていた。胸元に置かれた両手はなにか左右で異なる形をしている。
記憶を辿ってみるものの、それは数字や手話の類ではなさそうで…ありすもそのまま考え込む。

「OとK…?いや2と3…ニ…サン…そうか兄さん!!犯人はこの女性の兄かも!!」
山村警部の推理が飛躍したところで。

「山村警部!捜索隊から連絡が!!」
「ん?」
「山の中を1人でうろついていた男3人を発見し今、こちらへ同行してもらってるそうです!」
「おお!!」

容疑者数名が見つかったようだった。



ありすが遺体から顔を上げると、いつからだろう、遠くのほうにゆらゆらと立ちのぼる白いものに気づく。

「あれは…?」
それにはコナン君も気づいたようで、
「かなり遠いけど煙が上がってるよ、ほら!」と山村警部に指さす。

「きっとキャンプファイヤーだよ、ほらあっちにも見える…最近、でっかい矢倉組んで昼間っから盛大に盛り上がっちゃってる若者が多くてねぇ、注意してるそうなんだけど、後をたたなくて…」

「山村警部!先程報告にあった3人の男、連れてきました」


程なくして、一抹の不安を抱えるありす達のもとへ、不審な男3人が連れてこられた。





零れたサイン
群馬県警の庭
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