『一般人を彼らと対峙させる訳にはいかない』
赤井の言葉に反論することもなく口を噤んだ私を、コナン君はじっと見ている。
――彼に、私は、どう見えているのだろうか。
部屋に響く雨音がやけに耳につく。
静寂を破るよう、赤井さんが何かを言いかけた時。
ピンポーン――
インターホンが、工藤邸への来客を告げる。
「…私、見てきますね」
いたたまれなくなったありすは、静かに席を立った。
******
玄関扉の向こうに気配を感じる。
ふと、足元の赤いスニーカーとパンプスが目について、ありすは靴箱へとしまった。
そして控えめに扉を開けた先、そこには。
「どうしてありす姉ちゃんがここにいるんだよ?」
雨に濡れた少年探偵団の姿があった。
「みんなどうしたの!?」
ありすが驚くと、すかさず歩美ちゃんと光彦君が口を開く。
「急に雨が降ってきたから雨宿りしようと思ったんだけど、博士どこかに出かけちゃってて…」
「あの、博士が帰ってくるまで雨宿りさせてもらえませんか?」
刹那、キッチンで話し合いをしている3人のことが過る。
が、髪の毛から雨が滴る子ども達を見て―― そうは言ってられないと思い直した。
「…今、大事なお客さんが来てるから、部屋で静かにするって約束してくれる?」
光彦君、歩美ちゃん、元太君、そして哀ちゃんは大きく頷いた。
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