集合していたFBIが各々持ち場へと戻るなか、赤井さんがコナン君と協力体制にいることにありすは困惑していた。
そもそもコナン君はいつからここにいて、なぜ赤井に気に入られているんだろう…
ありすが気を抜いていたからだろうか、考えながら2人の姿を目で追っていたようで、振り向いたコナン君と目が合ってしまう。

「あれ?もしかしてジョディ先生を呼んでたのって、ありすさん…?」

この状況ではもう誤魔化せない――ありすはそう覚悟して、笑顔をつくる。

「あらコナン君、どうしてここに?」
ありすの警戒している様子を察したのか、赤井が口を開く。
「いろいろとあるが、楠田陸道が組織の仲間だと割り出してくれたのは、このボウヤだ」
「コナン君が?」
「そうよ、コナン君が落とした携帯電話を被疑者3人に拾ってもらって、その動画をもとに突き止めたの」
「へぇー」

ジョディの言葉で偽警官事件でのコナンを思い出し、ありすは今までの状況を察する。
すると今まで黙っていたコナン君がねぇ、と口を開いた。

「ありすさんって、赤井さん達の仲間だったんだね」

コナン君に真っ直ぐ見つめられ、困ったな、できれば訊いてほしくなかったんだけどなぁ…なんて他人事のように思う。できるだけ目立たないように、普段掛けない眼鏡とキャップで髪の毛を隠していたが、それはあくまで初対面の人の印象に残らないようにとの対策でしかなかった。既知の間柄であるコナン君がここにいる以上、この状況は避けられないとわかっていたけれど、

「うーん、私は手帳を持ってないから…ジョディが迎えに来てくれるまで、完全に不審者扱いされてたけどね」

彼がこの言葉の”意味”を理解する日が来るのだろうか。
そう思いながら、瞳をじっとみつめていた時。


カラン――

音に反応した皆の視線が集まる先には、転がる缶コーヒーと驚いた顔の赤井さん。
白いタイルの床にはコーヒーが広がる。

「ちょっと大丈夫!?」
ジョディが思わず赤井に駆け寄る。
「ああ…」
「ロクに寝てないんじゃないの?目の下に隈できてるし…」

赤井は心配するジョディに気を留めることもなく落ちた缶を拾い上げ、警備がてら外の空気でも吸って来ますよ。と言って部屋から出て行く。

ありすはただ、その後ろ姿をじっと見つめていた。





迎えの準備
赤井とコナンと、そしてありす
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