コナン君を送り届けて、ひとり夕日の照らす帰路を歩く。
脳裏に焼き付くあの光景、何度思い返しても赤井さんの姿だった。
けれどどこかで拭えない心のざらつきに、ありすは困惑する。
右頬には、事件の時に負った傷だろうか、火傷の跡があった。
違和感は、見慣れぬこの跡のせいだろうか?
それとも、視線すら合わなかったから?
心配かけたな。って笑って、それでまた赤井さんのいる生活に戻れると期待してしまったから?
だとしたら、私はなんてダメなんだろう。
思わず空を見上げて目を細める。
あの日からずっと、赤井さんがいなくても自分の足で立とうとしてきた。
赤井さんがいなくなったこと、やっと受け入れられたと思っていた。
でも、赤井さんにこんなに依存していることを、幾度も痛感する。
――赤井さん、貴方はどこにいますか?
癒えない傷跡
この夕日、見えていますか?