幼い頃。未来には無限の可能性が広がっていて、
大人になれば何でもできるような気がしていた。
この世界には魔法使いもかぼちゃの馬車もガラスの靴もなかったけれど。それでも大人の私はそれなりに努力して、それなりのものを手に入れてきた。
だからずっと思っていた、
私には王子様なんて必要ない、と。
けれど、今の私はあまりにも頼りなくて。
大切な人を護れるなら。
そのためなら、魔女でも鬼でも悪魔にでも、
この身を捧げると言ったなら――
そうしたら、あの頃の私はなんと言うだろうか。
灰かぶり姫
ちっぽけな私は、あまりにも無力で