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大学も無事卒業を迎え、私は就職活動もせず論文として書いたテーマがなんだかよくわからないが有名な学者様だか教授様だかの目に止まり、「ぜひ内の大学院へ!」何て言われたのもののそれも蹴っ飛ばし、情報屋としての仕事を選んだ春。大学の友達からは「就職先が実家なんて最高じゃんこれが噂の自宅が職場ってやつだね」と言われた始末、ちなみに大学の友人には親戚の仕事を手伝うのでそちらに行くと伝えてある。
そして夢の在宅ワークを行っていると誰もがお思いの最中、私は日もどっぷりとくれた夜。晴れて仲直りを果たした赤井さんとともにドライブに出ている。仕事という名の。
「なにを怒っている?」
「怒っていません、仕事ですから。」
車の中は赤井さんの吸うタバコと私の吸うタバコの臭いが混じり合いなんだか面白い甘い匂いが漂っていた。
ガラスの割れる音とともに一人の女性がビルの中から飛び出してきた。今時ガラスを割っての脱出劇なんてそうそうお目にかかれない。お目にかかれないどころか一般人がそんなことをやっていたらまさに犯罪だろう。器物損壊というところか?
「来ました。」
「追うぞ。案内は任せた。」
「はい。」
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