ヒロキ君に生み出されたノアズ*アークは一年で5歳年をとる、それだけ賢くなる年数が短いのと、自身に入ってくる膨大な量の情報を裁くだけの頭脳がある。彼は今、私たちを人質にとり、日本という国のリセットのための作戦を開始している。




彼の用意したゲーム内容は、これから映し出される5つのステージにおいて、選ばれた者のうち誰か一人でもクリアできれば私たちの勝ち。しかし、全員がゲームオーバーに成ると特殊な電磁波を流し、私たちの脳を破壊するという者だ。




ノアズ*アークは言っている、決められた道をただ歩むだけの子供達はいてはいけない。汚れた政治家の子供は汚れた政治家にしかならない、金儲けばかり考えている医者の子供はやはりそれにしかならない。これはつながりが生んだものであり、それを断つには一度その繋がりをなくさなければいけない。




彼が用意したステージは全部で5つ、海賊になり七つの海へ繰り出す「バイキング」、名ドライバーに混じり数々のステージで優勝を狙う「パリ*ダカールラリー」、優れた武器と防具を集め強者たちに立ち向かう「コロセウム」、トレジャーハンターになり隠されたソロモンの宝を探す「ソロモンの秘宝」、そして19世紀末のロンドンで現実では未解決事件になっている連続殺人事件の犯人ジャック*ザ*リッパーを捕まえる「オールドタイムトゥロンドン」




「絶対にロンドンになんていかない。」




コクーンに入る前にコナン君が見えた、彼もこのゲームに参加しているとなれば彼が選ぶゲームなんて手に取るようにわかる、何時間も何日もかけて耳に穴が開き何かが垂れくるのではないかと思うほど聞かされたホームズ話、彼はきっとこのステージに行くだろう。そうなると私は彼とは別の世界を選ぶべきだと直感が言っている。




「誄お姉さんはどれに行くの?」




「げぇ、コナン君。」




「僕もゲームに参加したんだ。」




「そうなの、コナン君はホームズでしょ?」




「そうだよ。」




「私はパリダカに行くからバイバイ。」




「一緒にロンドン行こうよ。」




「平和なロンドンには行きたいけど、殺人犯がいると言われているロンドンには行きたくないな。」




「お姉さんの知りたいことがロンドンにあるって言っても?」




「・・・クソガキ。」




だが今回ばかりはこの子供のいうことなんて聞いてはいられない。私の命がかかった勝負なのだから、コナン君といれば十中八九事件が起こるだろう、そして私はそれに巻き込まれること必至。避けられない運命。




ではその運命に抗って見せようじゃないか。言っていただろう。イギリスの有名な作家リヒナ*マクマーレンも。「運命に抗うことは自分の生涯を守ることに時に等しくそれが対等に人類に与えられたチャンスだとはきっと、誰も理解してはいないのだ。ではなおのこと、それらのことがわかっているのならば勇気ある決断とともに歩むこともまた一興なのではないか。」と。私はその一興に酔いしれるのだ。




「お姉さん行こうよ!ロンドンに一緒に!」




「嫌だ!」




「うわぁぁぁぁあああん、お姉さんと一緒に行きたいぃぃいい!」




「こら、コナン君。誄さんに迷惑がかかるでしょ。」




「だって、一緒に行きたいんだもん!!」




周りが白い目で見ている。コナン君と同年代かもう少し大きな子供達が私を見ている。「なんであのお姉さん一緒に行ってあげないの。」って目で見ている。




なんと卑劣な犯行なのだろう、自分という武器を使い私を殴り倒すために時にはその人格を捨てて自分の演じている小学生になりきりそれを欲しいままにする。いつか捕まればいいのに。




「・・・わかった。」




「本当!?」




「その代わり、色々と責任取ってくれるんでしょうね。」




「嬉しいな、お姉さんと一緒に行きたかったんだ。」




「人の話聞いてる?」




「お姉さんと一緒だと、きっと楽しいね。」




「よかったね、コナン君。」




「うん!」




「すみません、誄さん。」




「蘭ちゃんのせいじゃないよ。」




「ありがとう、お姉さん。」




「・・・クソガキ。」


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